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信濃国 一之宮 諏訪大社

諏訪大社 上社前宮

  諏訪大社は、長野県の諏訪湖の南と北の四社に分かれて鎮座する神社である。信濃国一之宮、全国に約一万社あるといわれるお諏訪様を祀る神社の総本山。国内にある最も古い神社の一つとされる。古くから雨風・水の守護神、五穀豊穣を祈り生命の根源を司る神として、また武勇の神として代々の朝廷をはじめ、武門武将、多くの人々の信仰を集めて来た。

諏訪大社 上社本宮

 一之宮とは
 一般的に一之宮は、律令制による地方行政区域である国単位において、社格の一番高い神社を指す。国司が順拝する順序が起源とされる。平安から鎌倉初期において定まったようだが詳細は不明。一之宮は変遷もあるし、一之宮を争った例もみられる。延喜式神名帳に掲載された式内社が基本とされる。全国に102社、108カ所ある。(一の宮巡拝会)

木落し坂

 諏訪周辺には縄文・弥生の遺跡や石器、土器が多数発見され、特に高原には集落遺跡が多数残っている。この辺りには多くの人が暮らしていた。下諏訪和田峠あたりの黒曜石は日本の中央部分で広くみられ、北海道や青森などからも発見されている。他の地域のものと透明度が全く違うらしい。各地との交易の痕跡が伺え、古代の諏訪の繁栄が想像される。強い信仰もこの頃から存在していて、それが諏訪の勇壮な御柱祭として今に伝えられているのだろう。

諏訪大社 下社春宮

 諏訪大社の御祭神はタケミナカタとヤサカトメの夫婦神、兄のコトシロヌシも下社に祀られる。父は出雲大社主祭神のオオクニヌシ。何故出雲のオオクニヌシの息子が諏訪にいるのか。それは古事記に国譲りとして書かれている。アマテラスの放った刺客に敗れて、敗走してこの地に至っている。

諏訪大社 下社秋宮

 太古の繁栄、古来からの地元信仰、国譲り、奇祭御柱祭、中世の諏訪氏の台頭、御神渡り伝説・・・諏訪のパワーは絶大である。

 地震の原因となる断層で大規模なものがある。列島を東西に走る中央構造線、フォッサマグナの西の端にあたる糸魚川静岡構造線。
 この二つの断層の交点に諏訪は存在している。
 諏訪大社は地震を鎮める存在でもあったのかもしれない。

【REG's Diary  たぶれ落窪草紙  4月28日(日)】

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