父の命日に想う 最後の温泉旅行
今日は父の6度目の命日。母は既にその2年前に亡くなり、同居していた私は独り残された父と暮らした。父から影響を受けた覚えはあまりない。しかし、育ててくれた恩義はきちんと感じている。公務員だった父は生真面目な頑固者だった。母が亡くなったお通夜の晩から、二十年間は止めていた煙草を吸い始めた。私が一番驚いたのは、父が毎日のように母の仏壇に線香をあげていたことだ。どうやら意外に二人は仲が良かったのかも。
そんな父も頭は衰えていく一方であった。最後の二年間は私も色々と対応に苦慮した。