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#131:胃液で胃は溶けないの(腸とかも)?

私たちが食べた食物は、口から食道、そして胃で消化され、腸に運ばれます。その中でも主に消化を担当する胃は、消化液によって入ってくる食物を溶かす働きがあるのはよく知られていることです。では、かたい肉や魚を溶かしてしまうほどの胃液にさらされている胃自体や、またその後、胃液が混ざった状態で次に運ばれる腸などへの影響はどうなのでしょうか?

胃液には消化酵素や胃酸が含まれているわけですが、胃酸に含まれる酸のphは2で、普通の皮膚につけば、ヤケドを負ってしまうぐらい強いものです。でも、胃には内側の粘膜から分泌される酸に強い胃粘液が胃全体を覆ってバリヤになっているので、胃は溶けずに済んでいるのです。
ちなみに腸などへの影響ですが、胃の出口近くの幽門部にはアルカリ性の粘液が出て、酸がついた消化物を中和させているので、次の十二指腸やその他の器官には悪影響が出ないという全くよくできた仕組みになっているのです。

しかし、強いストレスなどによって粘液のバリヤ機能が著しく低下すると、胃がただれてしまい、胃潰瘍になってしまいます。こうならないためにも普段の不摂生な生活などを見直すようにこころがけましょう。

古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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