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#104:もし吐血したら、水を飲ませても大丈夫!?

胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが原因で、血を吐くことを吐血といいます。
吐血は、ときには大量な血の量なので、思わず慌ててしまいがちですが、まずは落ち着くことがとても大切で、その上で正しい対処を行うことができます。
吐血した人は、のどが渇くからなのか、それとも口の中が気持ち悪いからなのかよく水を欲しがります。でも、そのようなときに水を与えるのは実は厳禁です。

というのは、先の潰瘍が原因による吐血をした場合に水を飲んでしまうと、腹膜炎を誘発するおそれがあるからなのです。特に、胃潰瘍が原因のときは、胃の一部に穿孔(胃壁が破れて穴が開いている状態)がある場合もあり、このときはすでに腹膜炎を起こしていることもあります(どちらにしても水を飲ませるとすぐに吐いてしまうのですが・・・)。

吐血している人が近くにいる場合は、まずは安静にさせた上で、口の中の異物や血のかたまりをガーゼなどで取り除いてあげるか、うがいをさせてあげたりして、病院に連れて行くなり、救急車の到着を待つようにしましょう。

古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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