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『あれっ現場にあったアレが無い!?』建設現場での盗難被害を防ぐために今日からできる、予防策と対応方法


『しまった、やられたー。。。盗まれてしまった。』

きっと、長く建設現場にいる人は、こういった苦い経験が何度か、人によっては、何度も経験されていることでしょう。

建設現場では、日々さまざまな盗難被害が発生しています。

特に、電線や鉄板などの金属系資材、電動工具、工事車両、現場事務所の備品などが狙われやすいです。
本記事では、これらの盗難被害を防ぐための予防策と、万が一被害が発生した場合の対応方法について詳しく解説します。

1. 盗難被害の現状と狙われやすい物品

建設現場で盗難されやすい物品には以下のようなものがあります。

  • 金属系資材:ケーブル関連、電線一式、鉄板、銅線、アルミ材など

  • 電動工具:ドリル、グラインダー、充電式バッテリーなど

  • 工事車両:トラック、クレーン車、バックホウなど

  • 現場事務所の備品:パソコン、スマホ、財布など貴重品から重要書類など

2. 盗難予防策

盗難を未然に防ぐためには、以下のような対策が有効です。

  1. 監視カメラの設置

    • 監視カメラを設置することで、犯行を抑止し、万が一の際には証拠を提供できます。ダミーカメラも抑制という点では効果的ですが、証拠を残す点では無力と言えます。

    • 遠隔監視が可能なカメラを導入することで、現場にいなくても状況を確認できます。データをクラウド上や、現場以外の場所で保管されていれば、カメラ関連が破壊されても証拠として残ります。警備会社への委託も現場規模によっては検討してもいいでしょう。

  1. 防犯ライト・センサーの設置

    • 夜間に侵入者を感知してライトが点灯するセンサーライトを設置することで、犯行を未然に防ぐ効果があります。

  2. 資材や工具に発信器を取り付ける

    • GPS発信器を取り付けることで、盗難された場合でも追跡が可能です。

  3. 警備員の配置

    • 専門の警備員を配置することで、現場のセキュリティを強化できます。または、現場や現場事務所を無人にしない、無人になるときには施錠を徹底するというルールも効果的です。

  4. 資材の保管方法の工夫

    • 資材は可能な限り屋内に保管し、鍵をかける。

    • 大型の資材はチェーンで固定し、持ち出しにくくする。出入り口自体に鉄骨を仮置きするなどの、物理的に持ち出ししにくくする方法もあります。

3. 盗難被害が発生した場合の対応方法

万が一、盗難被害が発生した場合の対応方法は以下の通りです:

  1. 警察への通報

    • 速やかに警察に通報し、被害届を提出します。その歳、現場の状況はできるだけ、そのままにしておくことをお勧めします。あとは、警察の指示に従ってください。

  2. 保険会社への連絡

    • 盗難保険に加入している場合は、保険会社に連絡し、必要な手続きを行います。必ず、保険会社に現場状況の写真が必要かどうか、警察への連絡以外に何が必要なのかを、できれば予め確認しておくと万が一のときにスムーズに対応出来るため、機会があればお勧めです。

  3. 現場の確認と証拠の収集

    • 監視カメラの映像を確認し、証拠を収集します。カメラの種類によってはデータが上書きされてしまうシステムもありますので、データ管理は慎重にすることをお勧めしています。

    • 被害状況を詳細に記録し、写真を撮影します。特に前後の作業状況、出入りした人間の情報は残しておきましょう。指紋採取の際や、足跡、その他、証拠を確認する際に必要となる可能性があります。

  4. 再発防止策の検討

    • 被害の原因を分析し、再発防止策を講じます。

    • 例えば、監視カメラの増設や警備体制の強化などが考えられます。

4. 事例紹介

以下は、一般的な盗難事件の一例です。

  • 事例1:C県の橋梁上部工事現場で、発電機1台が盗難されました。仮囲いフェンスを取り外され、発電機が持ち出されました。

  • 事例2:I県の地盤改良工事現場で、溶接機1台と照明機材が盗難されました。盗まれた機材は現場から200m離れた場所で発見されました。

  • 事例3:S県の橋梁上部工事現場で、インパクトドライバーやバッテリーが盗難されました。窓ガラスが破壊され、工具類が持ち出されました。

  • 事例4:C県の住宅街で、路上駐車場の車内に隠しておいた財布が盗難される事例もあります。特に新築が多く建設中の分譲地は、要注意です。


建設現場での盗難被害を防ぐためには、日々の対策が欠かせません。
この記事だけでは防げませんが、残念ながら盗難被害に遭った現場では、その後の対応に多大な労力が掛かり、本来の業務に戻るまで時間が掛かる事があります。

悪いのは犯罪者ですが、現場としては防止策として打てる手を打つしか方法がありません。盗難対策をしていれば、盗難被害に遭うケースは少なくなるはずですが、同じ現場で盗難が続くという実情も知っています。
決して簡単な事では無いのですが、現場のセキュリティを強化し、安全な作業環境を維持しましょう。


このブログ記事が、建設現場での盗難被害を防ぐための一助となることを切に願います。

以上、建設業界を応援するホームページ[建設のススメ]の管理者としては、読者の皆様と、少しでも、この想いと考えを共有できれば幸いです

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