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ベランダデスバレー、真のデスが猛威をふるい緑は半分に減ったけど、意外なものが生き残る。

我が家のベランダ史上初の野菜、ミニトマトの栽培に成功し、
人知れず歓喜に沸き、
ベランダで色づいたミニトマトを眺めてはほくそ笑み、
収穫するたび小躍りして猫をドン引きさせた
かつてない幸せな日々を過ごしていた7月後半。

その年初の酷暑日が到来します。

ベランダの真の「デス」の降臨

春から緑化が継続しているベランダ。
しかし、このベランダの「デス」の真価は7月後半からはじまるのです。

気温が32度を超えると猫たちのためにエアコンをつけ始めます。
猫は寒がりなのでガンガンに室温を下げることはありませんが、
28〜29度くらいには室温を下げておかないと熱中症になってしまいます。
一度油断して熱中症になりかけたことがあり、
白目を剥いた猫の姿なんて、いろんな意味で二度と見たくありません。

そうすると、否応なしにベランダにはエアコンの排気が
吹き付けることになりますが、
排気自体はそれほど問題ではありません。
問題は外気温が35度を超えて来た時に起こり始めます。

プラ鉢に直接土を入れた茗荷が夏枯れる

我がベランダでは正面に50cmの駆け上がりがあるため、
湿気が抜けにくい構造になっていますが、
湿気に関しては多肉植物のために構築したデッキの効果で
空気が滞留しない仕組みはできています。
しかし、コンクリート自体が熱を保温してしまう
外気温35度になると排気も、風通しも効果がなくなり、
ただの乾燥した灼熱のベランダになってしまいます。
まさに、デスベランダ。

その灼熱の最初の犠牲者は、
深型のプラ鉢にフェルトの内袋を使わずにリフォレストした土を入れて
育てていた茗荷、三つ葉でした。
外気温が35度を超えた日に帰宅してみると、
あれほど順調に生育していた茗荷が無惨な枯葉と化してしまっていました。

芯までは枯れていない様だったため、
別のプラ鉢にフェルトの内袋を敷いてリフォレストした土に植え替えます。
同じ鉢に四角豆を植えていましたが、
こちらも弱り気味ではありますが枯れてはいないので、
なんとかリカバーしてもらいたい。

リフォレストした土に植え替え

私は夏は毎日欠かしたことがないくらい茗荷がとにかく好きで、
できることなら自宅で茗荷を育てて食べたい。
食べたかったのです!
ですが、無惨に枯れた茗荷を見て、今年は無理だと悟った時
茗荷好きの頭のネジが飛んでしまいます。

茗荷求めて秩父まで

週末、茗荷ハートブレイクのリベンジとして、
バスと電車を乗り継いで、向かったのは秩父の道の駅。
だいぶ以前、仕事で秩父を訪れた際に
西武秩父駅の駅前で、大きな沢茗荷が売られていて、
売り子の方に秩父は沢が多いので、
茗荷がよく取れると伺ったことがあったので
その記憶に縋って、リュックを背負って秩父まで足を伸ばしたのでした。
駅から近い道の駅ということで芦ヶ久保の道の駅を目指したのですが、
思った通り、大きくて柔らかそうな沢茗荷がたくさん売られていたので
まずは茗荷を大人買い。

ふとみると、見慣れないジャガイモが並んでいます。
このまだらのギャガイモの名は「デストロイヤー」。
まだらなのは皮だけで、芋はメークインよりも黄色味が強く、
風味と甘味、ポクポク感が美味しいのです。
あとは、近所では売っていないかぼちゃを2種
購入して帰ることになるのですが
思った以上に重く、「人間欲などかくものではないなぁ」と
半分後悔しながら帰り着いたのでした。

やけ買いした野菜

購入した茗荷は、
新生姜の千切りと、赤紫蘇、青ネギと一緒に
出汁醤油、甘酢、胡麻油で和え、薬味「だし」を作ります。

薬味「だし」

この薬味だしをたっぷり乗せた冷奴は、
豆腐の甘みと薬味の爽やかさと、胡麻油、それぞれの香りが相まって、
さっぱりとしながら、個性もバッチリで、
ビールに合う!

だし奴豆腐

さらに、縦8つに切った茗荷は、
まいたけ、いか、六尺ささげ、じゃこで、鶏ガラベースのパスタにすると
これがまた大人味でビールが旨い!
たぶん、動物性タンパク質がイカだというのが
夏祭りっぽくて良いのかも!
六尺ささげは植えたものではなく、販売されていたものだったのですが、
単純に、収穫まで我慢できなくて買ってしまったのです。

みょうがたっぷりパスタ

その待望の六尺ささげはベランダの床から遠いためか、
なんとか花が咲くまでもたせることができていました。

六尺ささげの花

トマトや豆類はまだ枯れない

8月に入り、酷暑日が続きトマトや豆はいつ枯れてしまうのかと
ヒヤヒヤする日が続きますが、
鉢、フェルトの内袋、リフォレストした土の
組み合わせで植えた野菜は全く枯れるそぶりも見せず、
成長し続けます。
ミニトマトは変わらず花は咲きますが、
外気温が高温のため実にはなりません。
でも、全く枯れる気配はありません。

このまま無事に夏越しができた時、
その時、辛く険しかった我が家のベランダデスバレーが
真に解放されるのですが、
そう簡単に「デス」を超えることはできないのです。

野菜は枯れずにいましたが、
あれだけもっさり集めた多肉植物は、
35度を超えた酷暑でも数日は耐えていましたが、
ある日を境に一気に半数が枯れてしまいました。
やはり「デス」。恐るべしです。

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