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土は素材か、生き物か。(1)「カルスはペット?」

リフォレスターの土の再生方式がそのまま畑に応用できないわけ

有料記事として、
リフォレスターを戸建で庭が小さい人向けに活用する方法を
書きました。
ベランダに特化したリフォレスターでは、
どうしても、年1回カルスを入れて土の状態をリセットする(?)
方が安心なのですが、
戸建編ではカルスがなくてもそれに近い土が作れる方法を紹介しています。

ただね、近いであって、ベストパフォーマンスかと言われると
やっぱりカルスよりは分解が遅かったりすると思います。

畑の土と、リフォレスターの土は立ち位置そのものが違う


そもそも「土づくり」とは何のこっちゃい
というところから入らないと、難しいのかなと思うので、
ここから数回に分けて「野菜を栽培する土」について
深ぼって行きたいと思います。

まず、結論から言えば、
一般的で近代農業方式の畑の土は、限りなく「素材使い」していて、
西東京や世田谷、三鷹の一部の農家さんたちの土は「培地」づくり
という言い方でいいのかは、ちょっと考えてしまうけど、
何らかの生き物の力を借りて土を作っていらっしゃる。
対してリフォレスターは、微生物を生き物として飼っているという感じなんです。
なので、鶏糞ペレットとカルス以外で土に加えるものは、
全て微生物の餌扱いなんですね。

つまり、現代農業では、土は単なる材料で、
自然農法に寄っている農業では「分解者」に土づくりを手伝ってもらう
土づくり。
リフォレスターでは土は微生物というペットを飼っている。
みたいな感じなんです。

なので、リフォレスターでの土づくりの方法は
そもそも広大な地面の畑全体では再現できなくて当たり前なんです。

じゃぁ、カルスは畑では使えないのかと言えば、
そんなことは全然ないし、
何年か畑にカルスを入れ続ければ、どこかのタイミングで
いわゆる良い土に育ってはゆくとおもいます。
ただし、不耕起ではまず難しい。はず。

微生物に働いてもらうためには習性を知ることが大事

「分解者」とは異なり、土に混ぜたらまず姿を確認することができない
微生物を地表近くに留めておくための物理的な方法は
半期に1回は土を掘り起こし、
地面に沈んでゆく微生物を引き戻す必要があり、
これは絶対にやらないとダメなものです。
そうしないと、いくら優秀な微生物資材を
湯水のように土地に入れたとしても、
穴の空いたバケツに水を入れるのと変わらず、
お金だけがかかって、土は良くならないという悲しい状況に
陥ってしまいます。

「分解者」好んで地表近くにとどまりますが、
土づくりに有用な微生物ほど地下へ地下へと落ちていってしまうことを
忘れてはいけないのだと思います。


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