YouTubeにある就活関連動画への雑感

顧客企業が注力している分野の情報に触れたくてYouTubeで検索してみたら、就職活動に関する動画が多く出てきた。
 
就活は情報戦、などと昔から言われているものの、就活関連の動画がここまで多くヒットするということは、情報収集の仕方が大きく変わりつつあるのかもしれない。
 
考えてみれば、視覚的にわかりやすくノウハウや体験談を視聴できるというのは、就活における情報収集とYouTubeというコンテンツとの親和性が高いことの現れかもしれない。
 
しかし、検索でヒットする数が多い反面、情報の質についてはかなりのばらつきがあり、見極めるリテラシーがいると感じた。

書類選考や面接を乗り切るためのノウハウに寄りすぎている動画、個人の体験談なのに誰にでも適用出来ると錯覚させるような動画、あげくの果てには就職活動を控え不安な学生の心理を利用するような悪質な動画も見受けられた。
 
勿論、業界や企業の情報を偏りなく伝えてくれる動画や学生の自己内省を優先的に促す動画もあり、悪い動画ばかりではない。 

こうした動画が無料で視聴できる凄さをまじまじと感じるだけに、効果的でない情報に終始してしまう視聴者がいると思うと無念でならない。
 
世間では、学生が「就職」ではなく「就社」に偏った活動をし、入社後にミスマッチを起こすケースなどが頻繁に取り上げられるが、そもそも一部の企業やビジネスマンが、自己利益ありきの情報提供機会を作っていることこそ、先に解決すべき課題ではないのだろうか。
 
無料コンテンツで玉石混交は致し方なし、情報の取捨選択は自己責任といわれればそれまでだが、学生に歩み寄った社会になればいいなと感じた日だった。

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