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スタッキングフェチ 空間とのアプローチ

若杉先生のクリエイティブリーダーシップ特論特論5回目ラストは
第4タームで若杉先生が担当する造形構想基盤につながるゲスト
若杉先生が家具デザイナーとして大尊敬している
日本を代表する家具デザイナー日本一で
スタッキングフェチでもある
藤森泰司氏



若杉先生が事前にゲストを紹介するお知らせにも
”日本一の家具デザイナー”
と書かれていたので、
あの!?若杉先生が尊敬する家具デザイナー藤森さんとは
どんなコトをデザインされているのか気になっていました!
お話の流れもスライドで使う写真の選び方も作品のように
見事にスタッキングされてました!

独立して初めて作られたのが
Flat Chair 2002 
椅子をモチーフにして作るという反発があり
自分にとって椅子は何だろう?から

そこで振り返られたのが・・・
子供の頃からあまり椅子には座ってなかった。
椅子に座るのは朝ごはん食べるぐらいだった。
ということで・・・
椅子にとって自明の
「座り心地がいい」をはずして考えてみたり・・・
日本人は床に座ってるので、硬くてもいいとか
みんなが思っている概念をはずして考えてみた
ずらすのが大事
家具って色々なところから入ってもいいんだ。

 Torso of a Young Woman
Constantin Brancusi,
人間の体がヒントになった
紙コップをおしつぶしたようなカタチ

こんなことをやっていたら・・・
おかしいやつがいるとメーカーから声がかかるようになり 
最初はメーカーが何をやりたいか考えてなかった。
あるお題でのコンペ 
イタリアのカッシーナの日本版 
CASSINA IXC.

DILL CASSINA IXC. /2006 
あまりにもデザインが採用されないので、
コントラクトでもダイニングでも使える木製の椅子
全部いれてみて、自分を消したつもりだったけど・・・
「めっちゃ藤森さんらしい!」と言われた。
あることをクリアしながらやっていくことでにじみでていく

木の新しい使い方ができないか
ペーパークラフトみたいに面で貼っていくやり方で
中は空洞 脚も一部は空洞
フィリピンで作ったら 型紙が置いてあっておばちゃんが作ってた
ちょっとずらしたぐらい
木をたくさん使わなくていいし軽くなる

こちらの右側の写真↓
藤森さんが好きなジオポンティのスーパーレジェーラチェアのポスターへの挑戦だったみたいです!

スクリーンショット 2019-10-28 16.38.33


私もトライしてみたくて、カッシーナのショールームに行ってみましたが、残念ながら以前のシリーズで、実物での実験はできませんでした。
カタログだけでもと見せてもらいましたが、カタログからは目指した軽さが
伝わってこないイメージだったのが少し残念でした。

ジオポンティ スーパーレジェーラ 世界で一番軽い椅子 2kgきってる
好きで集めてる宣伝用のポスター 
プレゼンテーションも明快でいい
藤森さんの椅子は、2.5kg

スクリーンショット 2019-10-28 16.38.51



今でも手作業で
3Dプリンター使わない 
カタチになる間のプロセスがないので

Windsor chair
若杉先生が持っていたタイプを研究
吸い付くような 使いやすい 
素朴にできている 
オフィスチェアとしても使われていた
細い棒を連続させて体を包み込む椅子ができた
枝みたいなものを連続させるのもいい
面がないので圧迫感がない

リ・デザイン
過去の形式を表面的に模倣することではない

今の視点で追体験し、今のカタチとして
形式はもちろんだけ、何がよかったのか、
発見したいから作っている

椅子は後ろ姿が全て
一番大事なことを解決すると、どこでも使えるものになった

スタッキングフェチ

Myrtle 2012
もう一つ大好きなのが、収納家具 
表情があるのが好き
収納家具もまだまだ色々とできるのでは?
動物みたい インベーダーみたい
実はスツール 
行為がカタチにつながっている
Lono 2013 
この収納家具を見て何を入れたくなるのか使い手が考えたくなるようになると面白い
収納が入れるだけの箱になっている

家具から空間へのアプローチ

信毎メディアガーデン 伊東豊雄建築設計事務所

長野の松本 2018
1Fを民間なのに開放 半公共
大きい大空間に家具で色々な家具が集まって空間をつくる

新聞をおきたい テーブルに穴をあけてささっているとちゃんと元に戻す
子供達の遊具 うごかせるクッション
大きい家具が動かせる 舞台装置みたい 舞台の転換みたい
内田洋行で作ってもらい、フッ素樹脂塗装して外でも少しなら大丈夫に。

地域産材で自分で組み立てるつくえ (コトコト煮込んだスープみたいな)
UCHIDA=Re:Living with Yoshino 

奈良県吉野 美しいところ 木をふんだんにつかった中学校ができた
机は地元の木を使ってなかったのを地元の方が気にしていて
若杉先生に相談にきた

どういうシステムで作っていくかが大事
何か一緒に参加していくことがないと、子供達の記憶にも残らない
リクエストがあった
ワークショップをやって、子供達と作る
最初は何でやるの?って感じだったのが、やめなくなる

毎年作るシステムを考えた 卒業したら持って帰れて、座卓になる
兄弟がいればスタッキングできる
5年目で続いている 
小学校でもやろう!とか
(小学校だとサイズが難しいけど)
世界のどこでもできる!


藤森さんのディテールについてもっと知りたくなった方には↓

↑アトリエに飾ってあるミニチュアも連れてきてほしかったです!

大学院でモヤモヤしていた課題や研究のヒントもいただけました!
今後もスタッキングフェチの藤森さんから目が離せません!
いつかアトリエにお邪魔してポスターと同じ実験もしてみたいです。
ありがとうございました。

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