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『囚われの月』

雪の夜
暗がりの中で
枯れ木が笑った

わたしが何も持ってないと思うのか?
なら君には
目が無い
ほら、ごらん

広げた指の間から  
囚われた小さな月が姿を現し
美しく震えた

家々は
驚き言葉を忘れて
声も立てずに
それを見ていた

#好きな絵に詩を贈る
#掌の詩

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