『ユーカラ・心の窓を映して』

自由な語り部・詩人そして表現を愛するユーカラのぺーです。 こちらでは詩の作品をアップ。…

『ユーカラ・心の窓を映して』

自由な語り部・詩人そして表現を愛するユーカラのぺーです。 こちらでは詩の作品をアップ。 どうぞお付き合いください。✍️💐

最近の記事

『note』

わたしには小さな部屋がある。 思いがいっぱいになって溢れ出したら いつもそっと鍵を開けて 心の部屋に入ってくの。 思いは、 言葉  と言う形になって、 踊りながら並んでく。 前へ行ったり、後へ行ったりスキップしたり、つまずいたり、 起き上がって走り出したり 好きなように好きな場所へ。 最後の言葉が出てきたら 私は笑って手を振って、 またね と、言って部屋を出て行く。 もしよければ、時々私の部屋を見に行ってやって欲しい。 日差しの中で言葉たちが、 ゆっくりとあくびを

    • 『野に渡る 風のように』

      愛を語ろう   愛を語ろう 野に渡る風のように 特別じゃなくていいからさ あなたの中に眠ってる 何気ない 愛を語ろう 例えば 「おかえり」 は 「待ってたよ」 って、ことだし 「ただいま」 は 「会いたかったよ」 って、こと 「またね」 は 「また会いたいよ」 だし 「もう帰るの?」 は 「淋しいよ」 ってことだから 愛を語ろう   愛を語ろう あたしたちは愛を語ろう 特別じゃなくていいからさ あなたの中に眠ってる 愛を語ろう 例えば 雨降り ぎゅうぎ

      • 『 春ですね …そんな貴方が好きでした 』

        お元気ですか? あなたの言葉たちは 今でも前を向いていますか? あの場所で あなたは いつも笑いながら朗々と夢を語り わたしは あなたに食べてもらいたくて いつも大きなおにぎりを 握っていきました 川面を桜色に染めながら 沢山の花びらたちが 小舟のようにうっとりと 流れていきましたね もうあの頃のように あなたと並んで あの川辺に 座ることは出来ないけれど 今でも 春が来るたびに わたしの中に あの優しい川の調べが 流れ出すのです 2024' 3 / 18

        • 『 stories 』

          或る日旅人は 山間の知らない景色を 歩いていました ふと目をやると 畦道の向こうで 腰を屈めたお婆さんが 野菜を掘り返していました 「ここは何処ですか?」 旅人が聞くと お婆さんは答えました 「ここは天国ですよ」 その手は節くれだって 生きてきた長い年月を 物語っていました 或る日旅人は 初めての街を 歩いていました 鞄を脇に抱えたサラリーマンが 目の前を足早に通っていくのを呼び止めて 旅人は聞きました 「ここは何処ですか?」 すると彼は生き生きとした笑顔で

          『 going 』

          恋人よ 僕は君のために 生きることは出来ない でも 僕が僕のために生きることで 君に幸せの形を伝えることが 出来ると信じている 君は歩き出すだろう 君が君のために生きる 幸せの道を そこで僕らは もう一度出逢おう 幸せな 一人と一人 として。

          『 春が来る 』

          春になれば 亡き父の 十三回忌がやって来る ふと立ち止まると、 それは遠い者にとって ありがたい機会なのだ と知る 今帰らなければ 今度会うのは 誰かのお葬式の時 かもしれない わたしや 彼らの 短いようで 長い  血   という繋がり 長いようで あっ、 という間の 短い人生なのである さびさぬ。

          『 Today 』

          時々 布団を被って悲しんでいる時に 聴こえてくる声があります 何を泣くことがあるの? あなたは愛されていて こんなによく生きているのに? そう云って 見えない手で そっと涙を拭いてくれるのです そんな時 わたしはまた 思い出すのです 宇宙(そら)には ほら、 楽しんでいらっしゃい と云って この地球(ほし)に 命( わたし )を そっと送り出してくれた 素晴らしい 愛が 在ることを そして今も 窓の外には 泣いたり 笑ったり 転んだり 立ち上

          『バレンタイン』

          いつも ありのままの  わたしを 愛してくれてありがとう わたしに 本当の愛を 教えてくれたあなたへ 愛を込めて 2024’ 2/14 12 : 45

          『囚われの月』

          雪の夜 暗がりの中で 枯れ木が笑った わたしが何も持ってないと思うのか? なら君には 目が無い ほら、ごらん 広げた指の間から   囚われた小さな月が姿を現し 美しく震えた 家々は 驚き言葉を忘れて 声も立てずに それを見ていた #好きな絵に詩を贈る #掌の詩

          『 立派似合わねぇ 』

          リッパ、ラッパ、論派、連覇は、しんど ルッパ、行った、こっと、ない コロコロ転がり落ちるの カラカラ空回りからの遠回り トロトロと降り着きゃ きゃーきゃー言われて 気が付きゃキャラでもないのに 誰かのお客にされては ギャップに苦しむ脇キャスト 似合わねぇ 柄でもねぇ 気にくわねぇ 旨かねぇ ロクでもねぇ 仕方ねぇ だからそろそろ じゃあまたねぇ。

          『 巡礼 』

          わたしは 人を殺したことがあります その人は 物心ついた頃から いつも言葉の刃で切りつけられて  身も心も傷だらけで 酷く怯えた目を持ちながらも 口許には いつも笑みが張り付いていました 悪くもないのに ごめんなさい が口癖で 悪いことが起こるのではないかと いつも明日が来るのを恐れている そんな人でした それでもその人は いつか報われる日が来ることを あの天空から きっと神は見放さずに見ていてくれると 心のどこかで信じながら 寄せ来る不幸の荒波を ぼろぼろの危な

          『 Winter 』

          今日も外に出なかったね? いいの? いいの? 日が暮れてくよ? いいの? いいの? 何にもしなかったね? いいの? いいの? よくずっと家の中に居られるね? 退屈じゃないの? いいの? いいの? 自分を生かさず部屋に籠ってて いいの? いいの? 部屋の隅で 脚を抱え あなたは じっと背中を丸める いいの? いいの? 言葉が痛いよ いいの? いいの? でもその言葉 一番聞こえているのは 内側なんだ いいの? いいの? 何にもしなくて いいの? いいの?

          『7時やで』

          あなたなら どうする? これはとおいとおい昔聞いたおはなし。 「ちょっと! 聞いてぇ!」 そう言って駆け込んで来たのは、 食品売り場の女性だった。 終業前のスーパーの、朝の休憩室は静かで、 まだ、噂話で汚される前の、本の数十分だった。 そこで 黙ってタバコを燻らせていたのは、子供服売り場の似合わない無表情な一匹狼の女性と、婦人服売り場の私だけ。 そして私たちは会釈をするかしないかの、口をきいたこともなければ、名前さえ知らない間柄だったが、同じように群れるのが嫌いな私は

          『 花束をもらったことがありますか? 』

          ウォーキングの途中、 くたびれた身体を休めようと 腰を下ろした石のベンチには、 先客がいた。 誰が摘んだのか小さな花束。 忘れて帰っちゃったのかな? と思っていたら、 走って取りに来たのは、 意外にも 小さな男の子だった。 てっきり女の子だと思っていたのに。 彼は小さな手でそれをまとめると くしゃくしゃにならないように そっと掌にのせ 落とさないようゆっくり歩き始めた。 なんて可愛いのだろう…と見ていると、 少し離れた所に 日傘をさした女性が笑って立っているのに気

          『 花束をもらったことがありますか? 』

          『 待ち合わせ /いつか逢おうね 』

          浮かび上がって来た言葉を捕まえて 綴るのが好きだ それは 角を曲がった途端に ばったり出会った みたいに 絵に 風景に 写真に 人に 或いは  言葉に 出逢った瞬間 偶然生まれたシャボン玉  みたいだけど 何故かいつも 心のどこかで 見つけられるのを待っていた〝 鍵 〟のような   珠玉の一言 だったりするから 出逢うべくして 会った相手だったのかな? と思う 心のどこかで 〝 いつか逢おうね 〟 と 約束していた 大切な 誰かのように

          『 待ち合わせ /いつか逢おうね 』