ひろこ 『 ホワイト 』
「Poetry for You・あなたの詩」『詩の肖像画』第9弾
ご依頼者 ひろこさま
“ イメージは白だ
「 毎朝 あたらしい日が始まるの!!
子どもたちが教えてくれたのよ。」
そう微笑むあなたの嬉しそうな顔は童だ “
遠くで
誰かがそう言ってくれた声がする
あれは 気のせいだろうか?
みんなは言う
あなたはいいわね?
苦労したことないでしょ?
そう思うの?
だとしたら
わたしの人生は成功です
きっと。
瞬間、瞬間
息を飲むように生きていた
子供の頃
あなたは
この苦しみをわかってくれるでしょうか?
間違わないように
失敗しないように
生まれた時から
冷たい視線の中で生かされていた
生きていた
のではなくて?!
ほんの
歩けるようになったばかりのわたしなのに。
間違わないか?
失敗しないか?
そして
間違った
邪なことを
感じはしないか・・・!
と
そう、
誰のものでもない筈の
わたしの
わたしだけの 大切なこの感情までも
周りの大人たちはジャッジしようと躍起になった
決して完璧ではない彼らの全てを使って
でも
わたしはどんなに幼くても
ちゃんと知っていた
命
という
わたしそのもののことを。
わたしは
わたしたちは
皆 それぞれが
あるがままで完璧に美しい
だから
だから聞いたの
何故自由に感じたらいけないの?
何故思うままに動いてはいけない?
何故自分で決めたらいけないの?
何故そこを曲がってはいけないの?
何故知ろうとしてはいけないの?
何故聴いてはいけないの?
何故?
なぜ?
なぜ?
そして
何故
あなたたちと同じでなければいけないの?
と。
だけど
わたしはきっと
無意識に聴いていたのだ
聴いてはいけないことを。
何を
何を怖がっているの?
だから彼らはいつもわたしを罰した
強く
厳しく
恐ろしい顔で。
わたしは立て籠もった
お茶と時計という大事なお供を連れて
お茶は身体と心を潤し
次の瞬間にわたしがちゃんと存在する手助けをした
時計はしっかりとそして静かに
わたしがわたしであるための時を刻んで見せた
みんなは知らない
わたしたちは
生まれた時から
生き抜く術を知っていることを
だけど
この世は戦場だ
誰の仕業か知らないが
みんなは知らぬ間に
汚され
叩かれ
飲み込まれていく
荒れ狂う世間の価値観
という竜巻に
皆は気づかずに加害者になり被害者になる
頼んでないのにやってくる
嫉妬
疑念
蔑み
卑屈
絶望感
良い
悪い
正しい
間違い
高い
低い
ジャッジ!
ジャッジ!
ジャッジ!
そんな嵐から
わたしがやっと見つけた光
ゆらゆらと揺れながらも
その人は一緒に連れ出してくれる筈
だった
同じ匂いのする
暖かい光が消えた時
わたしはまた籠ることになった
今度はとても傷ついて
だって
人は
温もりを知ったからこそ
冷たさを全身で知るのだ
今度はどのくらいの命の水と時の刻み鳥が要っただろう?
だけど
天は裏切らなかった
わたしがわたしを取り戻すこと知っていたから
ドアをノックする天使や
明日に繋がる扉をあちこちに用意してくれていた
わたしは開いた
扉を
無意識に
わたしがわたしを見失っていた時でさえも
開ける扉はとても重くて
とても力と時間が要った
それでも諦めずにいれた自分に
わたしは驚きと喜び、そして深い感謝と愛を贈りたい
そしていつもそっと側にいてくれた天使という名の人々と
魔法のplaceに
一歩先へ進む度に
新しい竜巻が現れ
わたしを惑わすけれど
新しい天使と
新しい扉が現れる
その扉は
どんどん重く分厚くなり
より沢山の力と時間が要るけれど
手を添えてくれる人々も
より学んだ天使が手を重ねてくれるから怖くない
敵や疑いは
より進むに連れて
その距離を縮め
遠くから近くへとやってくる
人が怖がるのは
遠くにいる敵ではなくて
より近くにいる血の繋がりや
一番大事な
自分の中に在る闇だと知って
わたしたちの悲しみは深くなるけれど
その闇にも泣きながら抱きしめることが出来た時
わたしたちは崩れない楽園を手に入れる
自分の中に自分の手で
間違うことも
失敗することも
何かを見つけるための大事な行程
そして見つけ 味わうそのことさえ
この世界にたった一つしかない
その人だけの
素晴らしい宝石なのだと
天はわたしに
身体と心で教えてくれた
そしてもし
あなたが
あなたの手で
あなただけの楽園を手に入れたいのなら
どうかわたしの手を取って欲しい
わたしの手をあなたの手に重ね
今度はその扉を開けたいのだ
そのためにわたしは
今ここにいる
イメージは白だ
全てはこれから
あなたの手で造られる
あなただけの色で。
人には分かるのだ
幸せな人の顔が
匂いが
そしてどこかで知っている
この人が
苦しみや悲しみに
手を振って
さよなら
と見送れることを。
🍋『あなたの詩』第10弾👇
🍋『あなたの詩』第8弾
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?