何がどうっていうか怖いもんは怖い｜鳩
以前こんな記事を書いた。
この記事の最後に、今一番怖いものは鳩だと書いた。今日はその話をしたいと思う。
どうしても昔から鳩のことを好きになれない。
鳩というか、鳥全般がニガテ。なんかもう身体が拒否してしまう。
怖いから、鳩サブレーは頭から食べる派。
子どもの頃に、大きめの駅でそういう駅特有のモニュメント的なものに大量の鳩がとまっていたのが怖くてトラウマになっているような気はする。
一斉に飛び立つ時の音とかもビックリする。（大きい音ニガテ）
どこがどう嫌なのかは写真付きで説明した方が分かりやすいだろうと思うのだが、画像検索するのすら怖くてできない。あの鳥が画面いっぱいに並ぶことを考えただけでもゾッとする。
（この記事の画像を選ぶのもかなり厳しい戦いだった。
ということで、どうにか言葉で説明したいと思う。
目が怖い
まず、あのぎょろぎょろと動く目が怖い。
鳩もそうだし、オウムもそうだ。まんまるく見開かれた（ように見える）あの目。……思い描くだけで身震いしてきた。
カラスは真っ黒で目がよく分からないから、その点では怖くない。シマエナガはかわいい顔をしているなと思う。
筆者はポケモンが大好きなのだが、マメパトなるポケモンが登場した時は白目を剥いた。
くちばしが怖い
つつかれたことがあるわけじゃないけど、想像するだけで怖い。世界史か何かの授業でペストの話が出てきた時は、ペストマスク（※）が怖くてそっと教科書を閉じた。
くちばしがデカければデカいほど怖いので、その点だけで言えば鳩よりもカラスの方が怖い。スズメはそんなに怖くない。ペリカンやハシビロコウはとても怖い。
※ペストマスク
17世紀ごろ、ペスト患者を専門的に治療した医師が着用していたマスク。円錐状の筒に強い香りのするハーブや香料、藁などをつめた鳥の嘴のような見た目が特徴。
筆者はポケモンが大好きなのだが（2回目）、ドデカバシなるポケモンが登場した時は卒倒するかと思った。
足が怖い
なんだろ、あのボツボツした感じ……怖くてよく見れないから、上手に言葉にできないのだが、あの足がどうにも怖くてダメだ。
爪剥き出しな感じも「痛そうだな…」という考えが頭をよぎる。ニワトリとか怖いよな。
小学校の飼育小屋とか、あまり近づかなかった。ウサギに会いたい気持ちよりもニワトリに会いたくない気持ちが勝った。
模様が怖い
これはもう好みの問題なのだけど、グレーになんかギラついた紫？青？緑？が入っているのが好きじゃない。
たまに白と茶色のまだら模様みたいな鳩いるけど、あれはそんなに怖くないから、やっぱり色の組み合わせが嫌なだけか？マジックとかで出てくる白い鳩もそんなに抵抗がない。
色の組み合わせが嫌いだから鳩が嫌いなのか、鳩が嫌いだから鳩みたいな色の組み合わせが嫌いなのか……永遠の謎である。
よく考えたら、猛禽類は怖いけどそんなに嫌いじゃないかも。爪とか鋭くて、攻撃されたら痛そうだなとか思うけど、遠目で見る分にはカッコいいな～と思うこともある。鷹とか。
この差は何だろう。怪獣っぽいからかなぁ。（怪獣や恐竜はロマンを感じるから好き）
一度だけ、鳩を触ったことがある。
小学生の頃、通学路にすでに息を引き取った鳩が横たわっていて。
私は、あぁ、死んじゃったんだ……と思いつつ横を通りすがろうとしたのだけど、一緒に下校していた友人が「かわいそう！埋めてあげよう！」と声を上げた。
これは鳩にとっては天からの祝福だったかもしれないが、私にとっては地獄からの通達である。
見ることすら嫌な鳩を、アスファルトで舗装された歩道から土のあるところに運ぶだなんてできっこない。
しかし友人は“一緒に”が大好きで“仲間はずれ”が大嫌いだった。
当然「一緒にやろう」と言ってきた。
一方、私は“いい子”でいたい子どもだった。
ヒドい奴だと思われたくない。そのためには「嫌だ」というわけにはいかない。
私は、意を決して友人とともに鳩を運んだ。
運んだといっても持っていたのはほぼ友人で、私は指先でちょっと支えただけ。歩道の脇に植え込みがあったのが、不幸中の幸いだ。
木の脇に鳩を置き、突然動き出したらどうしようという恐怖におびえながら土をかぶせた。
近くに教会があるのを見て友人は「きっとこの鳩は天国にいけるね」と言った。
なんてキレイな心を持っているのだろう。そういう考えができる友人を、素直にスゴいなと思った。
一方私は、一刻も早く手を洗いたい気持ちでいっぱいだった。
今思えば、どんな菌を持っているか分からない野生の動物を触ったのだから、早急に手を洗おうとするのは正しいことだと思うのだけれど、当時の私は友人の方が偉くて、自分は悪い子な気がした。
一連の出来事で、私は友人との間に人間としての格の違いを感じてしまった。そして、それを鳩の所為で感じてしまったという事実が、より一層私に鳩を嫌いにさせた。
この日味わった恐怖は、一生忘れないだろう。
あの日の感触は、念入りに手を洗ったから忘れた。
ところで、自分が子どもの頃って、鳩はもう少し人間のことを避けてくれていた気がする。道を歩けば、人間から逃れるように道の端に行ったり、飛び立ったり。
なのに最近の鳩ときたら、全っ然避ける気配がない。
むしろ私が鳩を避けている。なんで？？？
慣れすぎだろ、人に。
世の鳩たちはもう少し人間のことを恐れてほしい。
食べるのは鶏肉が一番好きなんだけどな。
からあげ大好き！
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