見出し画像

なぜ友人の結婚式で泣いてしまうのか

現在アラサーの筆者、人生で何度目かの結婚ラッシュがひと段落したところである。

私は結婚式特有のあの雰囲気が好きだ。
華やかで、厳かで、幸せに満ちている、あの空間は何物にも代えがたい。

少し前にも友人の結婚式に参列してきたのだが、友人が入場してきた途端、涙で視界がにじんだ。

友人の人生で一番幸せな瞬間を収めようと一眼レフカメラを持ってきたのに、これではシャッターが切れない。
必死に顔中の筋肉に力を入れていたので、かなり険しい表情で出迎えてしまったかもしれない。
友人よ、すまない。あれは涙をこらえている顔だった。

ここでふと思う。なぜ友人の結婚式で泣いてしまうのか?
母への手紙を読むシーンとかならともかく、入場なんて序盤も序盤。まだ始まってもいないのに涙が出るのはなぜだろう。


そもそも「泣く」とは一体どういうことなのか。

ちょっと調べたところによると「泣く」には次の3つの役割があるらしい。
①目の乾燥を防ぐ
②目に入った異物を取り除く
③感情の高ぶりを発散する


①②は生理現象なので、今回のケースは③に当てはまるものであることは明らかだ。

この③は、人間だけが流す涙らしい。


額の中心の位置にある前頭前野というところが興奮すると、それが引き金になって泣くというシステムがある、と考えられているそう。

この前頭前野が人間はとても発達しているから、③のような涙を流せるということだ。
前頭前野は他人に「共感」することで興奮するようなのだが、私は未婚だから「共感」ではないんだよなぁ。


さらに調べてみると、どうやら人間は泣くことでストレスを発散するらしい。
例えば、怒られると強いストレスがかかって、それを発散するために涙を流す、みたいな。

この理屈で考えてみると、共感に限らず、抱えきれない感情が自分の中にたまると、それがストレスとなって涙を流す、ということに……?
感情が揺さぶられるって、ある種のストレスだもんな。だからこそ涙活が流行るのだなぁ…ふむふむ。


ここでもう一度、冒頭の友人入場シーンのことをよく思い出してみる。

入ってきた瞬間、心から幸せなのだとベール越しでもわかる笑顔が見えた。
その顔を見ただけで胸がいっぱいになった。

他人の幸せってこんなに嬉しいものだっただろうか。
否。大好きで大切な友人だから、こんなに嬉しいんだ。


陰キャで、人見知りで、他人に興味がない。
こんな私に、「この子のためなら何でもできる! 」と思えるような友人が出来たことは、奇跡としか言いようがない。

泣いてしまうほど私の感情を揺さぶってくれる友人たちは、間違いなく私の財産だ。
…こんなこと言ったら重いかな。ごめんね、 推しに対しては激重なんだ。(重すぎ)


人生、報われないこともたくさんあるし、 ままならない現実もごまんとあるけど、 素晴らしき友人たちがいるんだから、私は勝ち組だ。なんて、 長い長い余韻に浸りながら思うなどしている。

精一杯シャッターを切って撮れた写真は、 ピントも甘いし構図も上手じゃないけど、 私の感情だと思って大目に見てほしい。


この涙は私にとって、とても大切で、とても幸せな涙だ。



(参考)
Lidea―涙もろいひととそうでない人の違いは? 泣きのメカニズムを脳科学者に聞いた!

読売新聞オンライン―【俺はググらない】泣くのは脳からの指令… 有田秀穂さん

医療法人社団 平成医会―「泣く」ことで得られる心身のメリット

面白い!と思ってくださった方は、スキやシェア、コメントいただけると嬉しいです❤️超面白い!と思ってくださった方はぜひサポートもよろしくお願いします🙇‍♀️