ウン億円の男たちと、根っからのアングラ好きの私

 昨今のアニメ映画の売り上げで「ウン億円の男」なぞ囁かれる者共がいる。中高の頃には、ラノベの新刊を隠れて買いに行き、ニコニコのランキングを眺め、化物語のアニメーションにこころを奪われた人間としてはとアニメーション業界が潤うのは嬉しい事だ。だがしかし、どこか気持ち悪さを感じるのは何故だろうか?

 好きな漫画は何と聞かれ、『HELLSING』『魔人探偵脳噛ネウロ』『シグルイ』と答える私は、いつもに『これほど良い作品が何故表で評価されないか』と悩むし、一方でその理由もある程度理解しているつもりではある。その上で、作品を愛し、集め、宝としている。それこそ、旧来の「オタク」と迫害されてきた人の特徴でもあったと思っている。

 だが、ウン億円の男と呼ばれる男が活躍する映画の話を聞く時、「売り上げを押し上げろ」「~さんがウン億円の男となった!!」と言う話を耳にした。彼らは面白いから見に行くのではないのか?作品を愛しているから見に行くのではないのか?

 勿論、私も好きな作品が有名になった欲しい欲はあるし、それで続編ができやすくなれば喜ばしく思う。そこには、ただただ作品を愛し、読み込む私には理解のできない、何かがあったように見えた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?