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夜明けを待たずに。

今回は「待つ」について。

外出自粛を継続しつつも、春先の仕事は腐るほどあるし、実際に放っておいたら本当に散るほど、そして枯れるほど、とも言えるくらいに、ある。これは本当にありがたいことだ。ただし、雨が降ったり、気温が上がってこなかったりすると、できない仕事もある。これがまた歯がゆいのだけど、捗らないことも事実。雨が上がり、晴れるのを、暖かくなるのを、じっと待つ。THE・農家の宿命。

雨が続いたここ最近は、そういう理由で外出を自粛というか、外出できないことも多い(仕事はもちろん、朝のランニングも)。だけど、僕のそれとは違う理由で、巷ではwebコンテンツが日々充実しているので、これまたありがたいことに時間を持て余す時間がない。こういうご時世ということから、好きなアーティストの配信や映像公開が立て続けにあり、正直追いきれないほど。嬉しい悲鳴ではあるけど、ライブで実際に体感する楽しみを知ってしまっている身としては、少し寂しくもある。とはいえ、僕がふさぎ込んでしまうことでもないので、好きな音楽や映像を好きなように楽しめるこの機会は、ある意味ではとても贅沢なことかもしれないと、ついつい延々と見てしまう。

これまで度々このブログに登場している「CHAGEandASKA」の過去のライブ映像もたくさん公開されていて、当然古いものだけど、ライブを見に行くことが出来なかった世代としては、とても新鮮で刺激的。懐かしいのに新鮮、古いのに新しい、という、まさに(またしても)アンビバレントな感覚。映像の若い二人の歌声や立ち振る舞いも、時代を感じる衣装も、すべてひっくるめて見ごたえがある。

その中でも特に、「黄昏を待たずに」という曲が昔から好きだった。もっと正確に言うと、「昔好きだった子が好きだと言っていたから好きになった」曲。あの子が好きだと言っているのを聞いて、やっきになってリピート再生していた頃の、少し恥ずかしい自分もまた、鮮明に思い出された。

そのうえ「キスをくれないか」なんて歌詞を当時小学生だった自分が聞いていたと思うと、今の自分の方が少し照れてしまいそうになるけど、言葉の意味を意識することも無く、多分「キスヲクレナイカ」という記号的なフレーズみたいなものとして、当時は認識していたんだろうなと思う。それにしてもこの曲のAメロの歌詞の、メロディーの乗せ方がきれいすぎて何度聞いても本当に心地いい。


また、このタイミングで公開されたわけではないようだけど、過去のMVにも流れついてついつい再生していくと、これまた懐かしくて楽しかった。当時は、今ほどMVをお手軽に見られる環境ではなかったので、テレビの音楽番組やCMなどでワンカットのみが不意に流れるのを偶然見るのが精一杯だったような、貴重な存在だったりしたのに、今では大ヒット曲のお馴染みのMVも、さくっとフルで見られるなんてとても贅沢だなとしみじみしたし、ここでも当時のいろんな記憶が鮮明に蘇ったりもした。


現状を思うと、二人で並んで歌っているのをみるだけでも感慨深いものはあるけども、この「YAH YAH YAH」なんかは、多分MVをフルでちゃんと観たのは初めてで、こんなにめちゃくちゃかっこよかったのかー!と興奮してしまったし、二人が同じマイク一本で歌ってるのは感慨深いものがあった。いろいろ待つついでに、まだ捨てられずにいる「また二人で」みたいな、かすかな望みが叶うことも、ついつい待ち続けてしまいそうになる。

 

こんな感じで、おうち時間の誘惑が多すぎて、このままじゃ雨とか関係なしに仕事や朝運動をサボってしまいそうで非常にまずい…。とりあえず、愛車の軽トラで次のカーブを曲がっても誰にもキスはもらえないだろうし、黄昏待とうがI love youどころじゃないだろうから、大人しく安全運転で仕事しよう。そして、この事態の収束をまず待とう。そしてそして、夜明けを待たずにI run to the sea!最近明るくなるのが早いから。もう春なんだよなぁ。とりあえず今回はこの辺で。またそのうちに。


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