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#18 夢の悪戯

夢は突拍子もないものが多く、なんとゆー状況!なんだソレと思うものも多いが、しかしそれでも日にちが経てば忘れてしまう。
だが、余程衝撃的だったのだろう、未だに明確に覚えているものが私にはある。

一☆一☆一☆一

明るい陽光を浴びながら歩く田舎町。
気持ちの良い風が頬を撫で、少し早い夏の香りが鼻腔を満たす。

すると前方からハーモニカらしき音が聴こえてくるではないか。

「おやまぁ、カッコいいフレーズだこと」

そう思いながら近づくと、大きな木の根元に腰を下ろし、ブルースハープを吹いているのはジュニアウェルズではないか!

信じられない思いで近づく私に気付くと、彼はこう言ったのだ。

「Hi ! Boy, 一緒に演らないか」

ええっ?
ジュニアウェルズとセッション?
夢みたいな話だな!(夢だけど)
どうしようと迷っていると、いきなり" ヌッ"と現れたのはバディガイ!(キタコレ!)
ギターを2本抱えている。

「ほら、このギター貸してやるからジャムろうぜ」

2人のレジェンドから誘われたらこれはもう乗るしかない。
ブルースセッションスタートだ。🎸♫〜

(うわ、、凄ぇ。。。
ジュニアウェルズとバディガイとセッションしてる、俺!)

するとそこへ大きな体格の人物が、何処からかゆっくりと歩み寄って来ることに気付いた。
2mほどの距離まで近づくと立ち止まり私を見ている。
(誰なんだろ?)
顔の方へ視線を向ける。
なんとBBキングではないか!

(え?BBに見られながらブルース弾いてんの、俺。。てか、ここは何処なの?シカゴ?メンフィス?それともク、、クロスロード?)

ソロが私に回ってくる。
緊張しつつ、2ターンをなんとか弾き、バディに引き継ごうと彼を見やる。
するとバディは顎をクイっと動かし、手首をグルングルン回している。

(え?まだ?まだ弾けって?)

仕方なく弾き始める。
しかしフレーズもそろそろ売り切れ寸前。それでもなんとか終わりかけ、今度こそ(バディ頼む!バッキングならいくらでも弾くから!)の祈りにも似た気持ちで彼に目で合図を送る。

しかしあろうことか、ニヤニヤ笑いながらまたもや同じ仕草をする。

「もっとだ。」

BBは真顔でこちらを凝視している。真顔はやめてBB。。。

(も、もうホントに勘弁して。あのーすみませーん、許してくださーい。フレーズもう出てこない!どうしたらいいの⁉︎なんの拷問?コレ)

一☆一☆一☆一

といったところで目が覚めた。

よかった。心底ホッとした。
レジェンドとセッション出来た嬉しさと、焦りと、恥ずかしさと。

夢で見たことは「本当に起きたこと」ではないのだろう。
しかしそれを「見た」のは事実だし、経験したことにならないのだろうか。
フロイトさんに聞いてみたいものだ。

それにしても夢とは不思議なものである。

追伸 : 
ジュニアウェルズ、バディガイ、BB キングはブルースマンとして一時代を築いたレジェンドミュージシャンである。

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