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#72 対極へゆるりと向かう


「自分を◯◯と思った瞬間からそうではなくなってゆく。」

のではないか。
「俺は強い」と思った時から弱くなる。
「俺はお利口さん!」と思ったが最後、お利口さんでは無くなってゆく。
少なくともそれを保つのは並大抵のことではない。

そんな気がする。

勿論、自信を持つ事は大事だろう。
楽器を弾く場合でも「練習では世界で一番下手と思い、本番では世界で一番上手いと思え」と言うのはその通りだと思う。

下手と思いながら長い練習をこなし、少しでも上手くなっておけば、本番で「俺は上手い!」と思った瞬間から下手になりはじめても高い次元で下げ止まるし、本番で自信をもって臨むことがいいパフォーマンスに繋がる確率は高いだろう。

また格闘技も「俺が一番強い」と思っている者同士の対戦だから面白いのであって、「いやぁ・・僕は弱くてダメなんスよねぇ・・どうせ負けるに決まってますよ。あらかじめ全てが失われてしまっているんです僕は。」
などと言う選手の試合を誰が観たいというのだ。

とまれ、自分の弱さを知っている人間は強くなれるチャンスがあると言うことだ。

ただ「俺はモテない」と思った瞬間からモテるようになっていく訳ではないのが この説の信頼をおけないところではある。

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