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アミ 小さな宇宙人

#アミ小さな宇宙人

#エンリケバリオス

絵: #さくらももこ

出版社: #徳間文庫


少年ペドゥリートとアミと名乗る宇宙人との感動のコンタクト体験。宇宙をめぐる旅の中でペドゥリートは、地球がいまだ野蛮な、愛の度数の低い未開の惑星であることを教わる。

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「エゴだよ。自我、自己、うぬぼれ。われわれじしんに対するまちがった考え。ニセの自分だよ。ひとにエゴがたくさん育っていると、他人よりも自分がずっと重要だと考えるようになり、人を軽蔑したり、傷つけたり、利用したり、他人の人生を支配する権利まであるように思いこんでくる。エゴは愛が育つさいの大きな障害になっているから、他人に対するいつくしみ、思いやり、あわれみ、やさしさ、愛情などを感じさせにくくするんだよ。たとえば、

エゴイスト…   自分以外にはまったく興味をもっていない。

自己崇拝者… 自分以外のだれも崇拝しない。

自己本位…   自分のことしか話さない

自己中心主義者…宇宙が自分を中心にまわっていると思いこんでいるひと。

人間の進歩とは、エゴを減少させて、愛が育って行くようにすることをいうんだよ」


「また、他人に”勝つ”、他人より上に抜け出すと言う考え方だね。それは競争だし、エゴイズムだし、そしてさいごには分裂だよ。そうじゃなくて、ただ、自分じしんと競争して自分にうち勝つべきなんだよ。他人と競争するのじゃなくてね。進んだ文明世界には、そういった同胞との競争はまったく存在しない。それこそ、戦争や破壊の原因になりかねないからね」


われわれのあいだには競争もなければ、だれも兄弟からぬき出ようなどといった野心をもっているひとはいない。ただ、みな人生を健全に楽しむことだけを望んでいる。そして、人々を愛しているから、われわれ最大の幸福は、ひとに奉仕し、援助すること、そしてひとに役に立っていると感じられることによって得られるんだ。みんな、平和に対するはっきりとした認識をもっていて、創造者を愛し、いのちをあたえてくれたことにかんしゃし、それをじゅうぶんに満喫する。人生とはわれわれにとって科学がどんなに発達しようと、とても単純なものなんだよ。


子どもたちと、子どものような心をもったひとたちは信じるよ。でも、たいていのおとなはおそろしいことだけが真実と思っている。物欲ばかりに目が行って、武器を崇拝したり、美しいものや真実などにはまったく興味がない。闇を光と思っている。人生の価値を完全にとりちがえているんだ。これらの人々は、きみが書く本にはぜんぜん興味をもたないよ。でも子どもたちは別だ。真実は美しくて平和だっていうことを知っているからね。彼らがきみを通して伝えたわれわれのメッセージを普及させることに貢献するだろう。地球のひとたちは、いま、自分じしんで努力しなければならないときを迎えているんだよ


より進歩した人間ほど、子どものようになってくるんだ

進歩した大人の精神は、まるで子どもとそっくりだ。


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愛について

■愛はみんな持っている

■愛が可能性の最高のもの

■地球にもっと愛を。思いやりを。優しさを。エゴはもっと減るべき。

■愛を持って与えられる人になる

■愛を与えることで、自分も幸せになり、相手も幸せになり、

 良い世界になる。まずは自分から愛を与えれる人になろう。


自分の心もち(精神面:前向きに)

■人を疑うということは、自分を苦しめるということ

■自分の思考で自分の世界を狭めている

■余計な心配せずに、今を楽しむ

■意識を持つだけで見える世界が変わる。

■幸せの基準を下げて、自分の幸せを感じることを多くしよう


自分の心もち(多様性:受け入れる広さ)

■利己的でなく利他的であれ

■発想の転換。他からの視点で自分を見る。

■物事の本質をみる。物事を表面だけでなく、奥まで見よう。

■多様性を受け入れる。

■自分が良いと思うことを発見して、実行しよう


世の中の現実

■必要悪というものが存在するという現実

■身近に幸せがたくさんある

■人はみんな平等

■行動しよう

■IQでなくEQが重要

■人類は進化の段階であるということ。学んでいる。

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読めて良かった。読んでいて、温かいお話しなのに考えさせられる箇所がたくさんあって、現代に生きる私たちにとって気付きをたくさん与えてくれるストーリーだった。

豊かな心をもっている人だけが響くという最初の言葉にも納得する。それは、自分が世の中を知って、色んな大人たちがいるということも知っているからだと思う。子どものように、ただの温かいストーリー、ファンタジーとして素直に読める人、大人で世の中の色んな事を知って愛の水準が高い人がこの話を素直に受け止められるんだと思う。


"愛"という言葉だと日本人的感覚だと重い気がするけど、”優しさ”だと言う方がピンとくるかもな。でも、”優しさ”も"愛"だよね。もっと人類からエゴが減って、愛が増えて、全人類幸せに生きられるといいな。でも、それにはエゴがすべてなくならないといけない。時代の変化とともに愛の水準が大切だと思う人も増えてきたと思うけど、まだまだ地球は進歩の段階で修行中。そんな現実を受け入れつつ、自分ができることから始める。大きな愛を持ちつつ、周りへ与え続け、その大切さに気付いてくれることを願って、今の生きている世界を生きる。


元々自分の中で”愛を持って接する”という目標があったけど、その目標の真髄を教えてくれた本。人に愛を与えれる人になろう。きっと感化される人がいるから。この物語を読んでいたからこそ、最近別の本で読んだ「愛の心で導き出しなさい。そうすれば、ほとんどの決断を正しい理由で行える。」という言葉がすんなりとはいってきた。『大きな愛を持って接する』この目標は一生の私の目標に掲げたいと思う。


#読書記録 #萌本棚

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