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「LAに猫のフェリックスを見た」の巻

 「猫のフェリックス」を知っているだろうか。往年のアニメスターである。
 筆者がかなり幼い頃(昭和40年代初め)、確かにテレビで見た記憶はあるのだが、ストーリーなどは何ひとつ覚えてはいない。白黒だったような記憶があるが、それはウチの家にまだカラーがなかった時代か、それとも、主演のフェリックスが白黒だったから、記憶違いなのかはわからない。
 キャラクターとして、フェリックスはずっと健在だった。小規模な塾で講師をしていた時、卒業する中学3年生がみんなで金を出しあって記念品として贈ってくれたマグカップが、フェリックスのキャラクター商品だった。これは昭和50年代後半の話。
 このフェリックスで、個人的にもうひとつ懐かしいのは、ガムである。
 昔はキャラクターが、商品そのものに登場するのは珍しかったような気がするのだが、それも気のせいだろうか。当時フェリックスのガムは1つ10円だったが、買った記憶はない。それなのに懐かしいのは、商店街にあった本屋さんが、本を買うと必ずおまけにこのガムをつけてくれたからなのだ。それは昭和40年代後半の話だ。
 前置きが長くなった。
 そのフェリックスは、LAのシェヴィのディーラーの屋根の上でマスコットに転身していた(2004年11月4日撮影)。
 最初、高速の上から発見したときには、「こんな大胆にキャラクターをパクっていいのか?」と思っていたが、こうして近くで見てみると、バッタもんではなく、どうやらホンモノを、ちゃんと許可を得て使っているようなのだ。この写真では見えないが、店内にはビニール製のフェリックスも飾られており、だからといって、シェヴィのテレビCMなどで見ることもなかった。このディーラー限定なのかも知れない。
 フェリックス……またどこかで会えるのか?

拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「華麗なる転身」(2006年02月05日 12:25付)に加筆修正した。

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