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出発ⅩⅩⅩⅨ「耕作」

旅という夢を、僕は耕す。
出発という名の収穫を、
待ち望みながら。

たまに幸運という雨もあるけども、あとは自分で育てなきゃ。

感性の肥やし。水の貯蓄。
いまはもう、温室は使えない。現実のなかで育てなきゃ。

周りの農家は、もっと確実なものを育てようとしている。夢なんていう、脆いものは選ばない。ただ、周りは周りだ。

僕にはこれだけしかないんだ。旅だけは僕の欲望。旅だけは収穫したい。

僕が「本当に」生きている間に、僕は収穫をしなければ。この畑の持ち主は、間違いない、僕だ。

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