#1 ヒバリのこころ

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

僕はというと、暇です。

趣味のラジオだって、そんなに毎日毎日僕の好きな番組をやっているわけではありません。

こういうときは音楽を聴きたくなるものです。
こんな機会なんてそうそうないので、にわか程度ですが僕が大好きなスピッツの曲を少しずつじっくり見ていこうかなと思ってます。
とりあえずシングル曲を順番にいきます。



『ヒバリのこころ』は、1991年3月25日に発売されたスピッツのデビューシングルです。

イントロからベースの「ギュン!」っていう音が聴こえてテンション上がるんですよね。
当然ですがこの曲がシングルコレクションではトップバッターなので、あの音を聴いてスピッツの世界に入り込む心地よさというのがありますね。

YouTubeで見れるMVでは、メンバーがみんな脚立に座って演奏しているのがなんか滑稽というか、変な感じです。



さて、タイトルになっている「ヒバリ」とはどんな鳥なのか?
これを調べてみると、


・春から夏にかけて繁殖期を迎える
・「春を告げる鳥」


てな感じで、冬から春に切り替わるタイミングでちらほら現れる鳥なんですね。

ちなみに英語ではskylark。すかいらーく。
高鳴きをしながら空を飛ぶので「空を楽しむ」というのが意味としてあるみたいです。



で、歌詞を見てみると、確かに出だしから「冬→春」という情景が浮かんでくるんですよね。

降り積った角砂糖が溶けだしてた

…こんなおしゃれな「雪解け」の描写ってほかにありますか?


あとはサビ。

僕らこれから強く生きていこう
行く手を阻む壁がいくつあっても

一言で言うと「決意」ですね。
眠りの冬から覚めて「君」に出会った「僕」の、「この先何があっても君と…」という強い決意が表れています。


2番のAメロからは「これまでの自分」を思い出している「僕」の様子が思い浮かびます。

これが本当の自分ではない…と思いながらも、安全な場所へ、安心できる場所へ…と留まってしまっていた「僕」。

これが“水槽の熱帯魚”というフレーズによく表れています。


しかし冬が終わり、遠くから鳥の鳴き声が聞こえ、新緑が目に見えるようになった今、まるで自分の巣から飛び立つように羽ばたいていく。
その弾むような心と強い決意がサビによく表れていますよね。

サビでメロディの雰囲気が変わるのも、何か大空をゆったりと飛んでいるようなイメージにつながるなという気がします。


で、この曲。
デビューシングルってことを考えると、単純にラブソングとしてのとらえ方のほかに「スピッツとしての決意」みたいなものとしてとらえることもできると思いませんか?

そりゃ全部が全部リンクしてるわけじゃないですし、そもそもこの曲はインディーズ時代に作られているものなので「決意」っていうのは後付けじゃないか、という反論もあるでしょう。

ただ、後々わかりますがとんでもないド変態ボーカルを擁するグループが『おっぱい』ではなく『ヒバリのこころ』をデビューシングルに選んだということには多少なりとも意味があると思いますよ。


あと、これに限らずスピッツの曲には鳥をタイトルにしたものが多くあります。

『8823』『放浪カモメはどこまでも』『つぐみ』『海ねこ』…

なんかこういう曲も、それぞれの鳥の特徴とか生態なんかを知って聴いてみるとまた違った受け取り方ができるかもしれないですね。


MVはYouTubeで見れますし、サブスクでも聴けるのでぜひ。


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