一人暮らし。1

初めての事だ、旅行なども一人で行った事がなく、荷物をまとめて何処かで過ごすという事を一度もした事がない。
私は一人で過ごす時間を作らないと精神的に参ってしまう、だが長年引きこもりで一人暮らしする所まで行けなかった。
数ヶ月も知らない所で過ごすというストレスが掛かるだろうという気持ちもあった、自由になれるのはどちらだろうと考えた。
「人」と居る事に疲れ切った私はウィークリーマンションを借りて一週間一人で暮らしてみる事にした。

乗り慣れた電車でいつもと比べたら多い荷物、自分の洋服は一つ一つが大きいため、鞄にパンパンに入れた。
数日分の着替えだけでこれだけ多くなるとなると長期間の旅行など大変だろう、どうやって過ごすんだろう、とも思った。
地図は頭の中に入っていたが、慣れない土地はやはり遠く感じる、買い物をするのにも思ってたよりも距離があり疲れた。
部屋に着き食器や冷蔵庫、風呂場など確認し、私は一息着いた。
帰りてえ。率直な感想だ。
予感はしていたが家を離れると地元が恋しくなる、田舎の地元が心地良いのを再認識した。
「一人暮らしチョーサイコー!このまま一人暮らししたーい!」とはならないと確信していたが、まぁその通りだった。

一人暮らしをして確かめたい事がある。
「本当に一人で居たいのかどうか」、現実的な一人なのか精神的な一人なのかを知る事。
「頭の整理をするために場所を変えるべきか」、この場に数日過ごしてどう頭が回るのかは知りたい。
現段階だと明日病院行くの怠いと思う程疲れた、遠くても家からの方が楽だと感じるのだな。
この空間で生み出せる物があるだろうか、明日の事ばかり考える。

やるべき事が沢山ある、だが最優先は精神的な部分だ。
出来ない事はそんな時もあると思い、感じた事は受け止めてまとめよう。
既に一つ変化が起きている、それだけでも大きな収穫だ。
とりあえず家でいつもしている事をしよう、落ち着かないから出来ないかもしれない。
初日から居間の電気が切れて点かなくなったが、そんな時もあるよね。


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