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Kabu Berry Lab [アドソル日進(3837) IRセミナー] 2024.5.25

目次


資料 [アドソル日進]:https://x.gd/eTXs5

企業サイト:https://adniss.jp/

事業内容

大手エネルギー会社向けの ICTシステムにおけるソフト開発を担う会社。
今後は製造業向けにも事業を展開予定である。
 
代表取締役社長 兼 COO の篠﨑俊明さんが登壇。
東証プライム。時価総額は現在152億円

アドソル日進の対応領域としては下記の通り、様々な領域での事業展開をしており、その電力系統制御におけるシステム開発を担っている。

幅広い領域における事業展開
事業領域の拡大と進化

そのような様々な事業の中でも特に強いのが「エネルギー(電力)」事業である。

昨今AIなどの発展によって電力需要は急上昇することが見込まれており、電力需要に対応するためにも電力系統の制御は重要な課題となってくる。
 

エネルギー(電力・ガス)を中心に安定成長

アドソル日進の電力における事業領域は非常に広く、上流から下流のすべてに対応している。

アドソルの対応領域(電力)

電力逼迫の課題に対応するべく、システムの監視・コントロールもますます重要な課題に。

電力の安定供給を支えるアドソルの監視・制御技術

また、事業は国内のみならず、海外展開も実施している。
現在はベトナムでオフショア開発体制を構築するなど、非常にグローバルな事業展開を行っている。

グローバル企業との共創

業績推移・予想

まずは2024年度の実績から。
基本的には右肩上がりで売上高、営業利益ともに上昇。

2022年3月からは収益貢献が大きいICTシステムの開発フェーズが遅延・先送りされた結果凹んでいるが、順調に解消され2024年3月は140億円の売上高まで伸びている。

売上高・営業利益の推移

2024年3月期 決算短信の貸借対照表の内容。
売掛金・買掛金が伸びているのは需要が伸びているのか・・・?という印象もあるが、一方で次の飯のタネとなる商品及び製品、仕掛品が少ないのが気になる。

また、IT企業のため、業績が良ければソフトウェアや販売権といった無形固定資産も伸びていくのでは・・・?と思っているが、前年比と比較すると少ない結果に。ここはもう少し調査が必要か。

2024年3月期 決算短信 貸借対照表①
2024年3月期 決算短信 貸借対照表② 

続いて損益決算書。
トップラインの売上高が伸びているのはとても良い。

2024年3月期 決算短信 損益決算書

さらに続いてキャッシュフロー計算書。
営業CF:+、投資CF:-、財務CF:- と綺麗な優良企業の数字に。
棚卸資産が結構減ってるけど今まで無駄が多かったのか需要が小さくなったのか気になるところ。

2024年3月期 決算短信 キャッシュフロー計算書


続いて2025年3月期の業績予想。
大きな伸びを表す内容ではないものの、売上高、営業利益、経常利益、純利益ともに2024年度を超えるとの予想。

2025年3月期 業績予想

過去の修正履歴のデータをチェック。
概ね上方修正を行っており、比較的サプライズはないものの、基本的には堅い業績予想 → 上方修正を行うといった印象。

今期の業績予想(引用:株探)

今後の成長戦略の資料。
ビジネスモデルの転換として上流工程のシフトが発生。また、成長事業へのシフトなども同時に行われる予定。

事業拡大に向けて: 取り組み方針

株価

株価の月足チャート。現在1615円。
2021年までは株価がうなぎ登りの状態で、業績の推移と同じ形で株価が伸びている。
現在は揉み合い状態。PERも妥当な数字である。

月足チャート(引用:株探)

考察・感想まとめ

やはりAIやDXといったデジタル化が進む中で、人口減少に反して電力の需要は今後もどんどん高まってくるため、長い目で見たときの業績は伸びていくと考えられる。参入障壁が高い点も高評価。

一方で2025年度の業績が業績予想よりも伸びるかというと、個人的には今の情報だけでは少し厳しいのではないかと予想。

理由としては、電力会社などからICTのこのようなシステムを作ってくれと依頼があり、それに合わせて作成・納品を行うというビジネスモデルのため、直近の決算短信の情報を見ると前年同期比と比較して流動資産の商品及び製品、仕掛品が少なく、かつ固定資産のソフトウェアや販売権が少ないという状況では、直近に関しては受託しているシステム開発は少ないのではないかと感じた。

売掛金や買掛金が上がっており、前年比の売上も伸びているため、はっきりと断言できるかというと何とも言えないところもあるが、説明会での質疑応答でもその場での回答がない点を考慮すると、実は企業としても答えにくい点があるのかな・・・。というのを感じた点もそのような評価を行うポイントとなった。

そのような意味では決算短信の内容を引き続きウォッチしながら今後の動向に注視していきたい。

終わりに

月足チャートを見ると、2010年8月24日には1株当たり96円だった株価が、2021年1月6日には1株当たり3450円の価格を付けており、約35倍の値上がりをしているのを見ると、株はやはり夢があるなと感じました。

やはりITがどんどん発展していった時期において、電力事業を中心に電力系統制御におけるシステム開発というニッチな分野ながらも参入障壁が高く、国策にも関わる事業を手掛けているのは企業としても非常に強く、これからも成長し続けていくことが見込まれるため、投資家からも注目を集めやすいことは間違いないと思いました。

実際に勉強会に参加した際も周りの投資家の方に聞いてみると、やはりアドソル日進の注目度は非常に高いと感じました。

PERも14.9倍と現時点で特別高いわけでもなく、利回り:3.10%と低いわけでもないので、PBRは2.11倍と少し高めではあるものの、長期保有銘柄としては非常に良い銘柄であると個人的には思っています。

現在私が勤めている業界とは異なり、業界としても全然知らないことが多いので、これからも勉強会を通してたくさんのことを学んでいきたいと思います。

また、セミナーでは社名入りのボールペンを頂きました!
大切に使わせて頂きます!

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