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Kabu Berry Lab かぶ1000さん講演会 内容・感想(2024.04.11@中日ホール)

概要

株式投資歴36年総資産6億円以上かぶ1000さんの講演。

個人投資家の間で絶大な人気を誇る名物投資家で、時価総額に比べて正味の流動純資産が著しく多い「ネットネット株」や豊富な不動産含み益などを持つ「資産バリュー株」への投資を得意とする理論派で、保有株全体の運用利回り年20%超を目標に割安株の発掘にまい進している。

そんなかぶ1000さんの講演の内容で、今後の自分の投資のためになりそうなことをまとめました。

目次


印象に残った内容

かぶ1000さんが大切にしている3つの考え

  1. お金は他の資産と交換する道具の1つと考える

  2. インフレに強い資産を持つ

  3. 資産を積み上げることを優先する
     

初心者でもできる3つのこと

  • 自分自身の貸借対照表を作ってみる

  • 育てたい資産を決める(株・不動産など)

  • 流動資産を中心に経費が低いものを増やす

お金を産む資産を中心に置く

  • 資産価値が向上するものを中心に置く

  • 複利の力を活かす

  • キャッシュ・イン・フローが発生する資産を多く持つことが大事(配当など)

かぶ1000さんのポートフォリオ

資産の8割は株式
現預金は5%(一年分の生活費)
実物資産:15%(金など)

種銭を守りながら資産を積み上げていく

最初は減らさないことを中心に置く
レバレッジで短期で増やすことは間違い。
増えてから無くなってもいいお金でチャレンジする。

株を資産として見る習慣をつける

長く持つという意識が大事
株主は持っている株の数だけその企業の所有者である

ルック・スルー純資産、ルック・スルー利益を見る

【ルック・スルー純資産】
→ 1株当たりの実質純資産(含み益 × 70%(税金)× 保有株数)

【ルック・スルー利益】
→ 1株あたり利益 × 保有株数

他の比較している指標・・・EBITDA、PER、PBR、利回り、グレアム

投資にリスクは付きものであるという考えが非常に大事

  • 損失の可能性を熟知しておく(最悪どれくらい損するかを事前に把握しておく、儲かったときのことよりも、最悪の損失を想定する)

  • 保有する資産の変動率(ボラティリティ)を知っておく

リスクを抑えながらリターンを高める

・ リスクリターンを見極めた上で投資戦略を選定
  → 最悪のケースを想定する。
・ リスクを細分化する
  → リスクを細分化して分析し、リスクを回避する(詳細は次項)。
株価変動率が高い銘柄、低い銘柄を組み合わせる
  → ポートフォリオ全体の変動率を抑える

リスクを細分化して分析し、リスクを回避する

避けられないリスク:システムダウン、震災などの災害
  → 備えるしかない。想定できるリスクとその対策は考えておく。
減らすことができるリスク:イナゴ投資などの安易な投資による損失
  → 熟知したものに投資する、事前事後の徹底調査
避けられるリスク:破産リスク、倒産リスク
  → 極端な集中投資、安易な信用取引をしない

ちなみにかぶ1000さんは大体10名柄くらいに投資しているとの事。

フルポジで持つ習慣を身につける

証券口座に入れて良い資産をフルで持つ
  → いつ上がるかわからないこそ、フルで持つことでチャンスを掴む
マーケットタイミングは基本的に考えない
  → 相場の良し悪しに関わらず、常に株を保有する
    相場環境が悪いなら悪いなりに業種、銘柄を入れ替えていく

わらしべ株式投資の極意

・ 自身が持つ株を良い株と伸び悩んでいる株をどんどん入れ替えて交換していくイメージ。
(例)
 ① 割高株から割安株へ(バリュー投資)
 ② 人気株から不人気株へ(逆モメンタム投資)
 ③ 好況株から不況株へ(シクリカル投資)

投資を楽しむ習慣を付ける

投資を楽しみ、続ける(習慣化する)ことが重要
そのためにも、結果に対しては一喜一憂しないこと。
自分の判断は正しかったのかを冷静に振り返ること。

その他質疑応答などのコメント

  • 優待銘柄に関しては昔はよく利回りで見てたが、今はよく行く店の銘柄を買うことが多い。優待をやめると暴落する可能性が高い。

  • 損切りについては損切りとは言わず、あえて「見切り」という。いいと思った会社があったら乗り換えるわらしべ株式投資戦法のため。

  • PBRが1倍を超えても割安かどうかの判断については、持ってる資産を再評価する必要がある。特に特許などの無形資産など。あとは生産性が高い企業が評価されていくと考えられる。

  • キャピタルゲインを狙う銘柄についての分散投資については何十銘柄も投資せず、大体7-8銘柄でOK。その代わり1つの銘柄に対する調査をかなり入念に行なっているIRは10年分くらいはチェックする。過去の時代の動きを見ることで今後の株価の予測もしやすくなるため。

  • 優待目的銘柄は別で73銘柄程度を持っており、口座を分けている。IRに関しても優待銘柄に関してはそんなにチェックしない。

  • 現在は中小型より大型株が強い。外国人投資家が7割もいるため、大型株に資金が入りやすい。また、東証のPBRの是正の行先は今後も面白いテーマ

最後のひとこと

投資は難しいけど面白い。続けてればインフレには勝てる。
まずはインデックス(15%/年)より自分の運用成績を高める努力をすること。
また、楽しみながらやることが大事。続けていけば成果は現れる。

感想まとめ

今回特に勉強になったと思うところの大きな点として、「わらしべ株式投資」の良い株と伸び悩んでいる株を交換しながらなるべくフルポジで資産を増やしていくスタイルは今まで意識したことがなかったので、ぜひ今後の投資に取り入れていきたいと思いました。

また、ルック・スルー純資産、ルック・スルー利益を追って本来の企業価値を分析して比較する方法についても、理解はまだ不十分ながら勉強になりました。こちらはもう少し自分自身で調べ、割安な株や成長性のある株をリサーチできる力を身に付けていきたいと思います。

全体を通して株式投資の魅力がとても伝わるプレゼンテーションで、説明や資料の内容も分かりやすい内容でした。株のみならず、もはやプレゼンテーションの勉強にもなりました(笑)。

どうしても現在のようなイケイケの相場が続くと攻めたい気持ちが前のめりになってしまいますが、とことん銘柄を調べることでリスク分散を徹底し、避けられるリスク(信用フルレバなど)を避けることで守りにも強い投資を心がけて精進していきたいと思います。

無事仕事を早抜けして参加した甲斐がありました・・・!
今後もまたKabu Berryさん主催の講演会に期待しています!

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