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企業探偵の独り言 vol.2

-1年あっという間に過ぎていく-
先日、学生時代からの友人と会った時に年々、そう感じるのが早くなるという話になった。
幼い頃や若い頃は初めて経験する事が多いため、毎日が刺激的で1年間が濃厚で長く感じるのだとよく言われる。
言われてみれば、歳を重ねるにつれ色んな事象が既に経験した事のある出来事だから、ある程度の予測がつくし、解決策もわかっていたりする。
毎日がその連続であり、幼少期のような刺激が無いのであろう。
ただ、刺激的という観点で言えば、小生が生業にしているバックグラウンドチェックはかなり刺激的である。
それは、誰ひとりとして同じ履歴書が無いから。同じ学歴、同じ職歴、同じ境遇という人は絶対にいない。なので、案件ごとにそれぞれのストーリーがあり、それぞれの判定結果が出る。
バックグラウンドチェックをしていると、およそ3割の人が、経歴に何らかの問題がある。勤務期間の相違や虚偽の退職理由。なかには申告している経歴が全くのデタラメな人もいる。
それでも、その人が面接に来て綺麗な履歴書を提出し、人当たりが良ければ何の疑いも無く採用してしまっているという企業がまだまだ多いのだ。
バックグラウンドチェックをしていれば、そういう人が入社するのを未然に防げたかもしれない。
1度雇い入れてしまうと、なかなか解雇にするのが難しく苦労している会社が後を絶たないのである。
探偵業というと不透明でアンダーグラウンドなイメージを持たれやすいが、バックグラウンドチェックは採用時や採用後における企業のリスクを回避する手段のひとつとして重要なサービスだと自負している。

チャットGPT
小生は年間に数百名のバックグラウンドチェックをしているが、今後はチャットGPTを用いて職務経歴書を書いてくる人も出てくるだろう。いや、既にいると思われる。
志望動機なども自分の意思が無く、無機質に作成されたものになるということである。
経営者や採用担当者は、そんな履歴書や職務経歴書が混同された中から、自社にマッチする人材を選び抜かないといけないのだから、ますます慎重に選考することが強いられるのだと思う。
バックグラウンドチェックはその選考フィルターのひとつとして、大きな役割を担っていると言っても過言では無い。


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