α7Ⅳ でバスケットボールの試合を撮影してみる
[はじめに]
今まで SONY のカメラでは、α6500、α7Ⅲ、α7RⅢ、α7RⅣ、α9Ⅱ でバスケットボールの試合を撮影したことがあるのですが、今回はα7Ⅳで撮影する機会を得たので、撮影した感想を書いてみようと思います。
※ 記事内のバスケの写真はRAWで撮影し、Imaging Edge Desktop 現像しています。
(普段はDxO Photolab 5 を使うのですが、α7Ⅳにはまだ対応していないため、今はSONYのImaging Edge Desktopを使用しています。)
[撮影した試合]
12/18 B1 リーグ アルバルク東京 vs 茨城ロボッツ (アリーナ立川立飛)
12/24 B1 リーグ 川崎ブレイブサンダース vs 大阪エヴェッサ (とどろきアリーナ)
12/26 B2 リーグ アースフレンズ東京Z vs 香川ファイブアローズ
[EVF について]
私の場合、α7RⅢ、α7RⅣ、α9Ⅱ での撮影を既に経験しているので、α7Ⅳ のEVF について大きな驚きはないのですが、α7Ⅲ よりは明らかに綺麗になったことは実感できました。
スペック的にも、以下の通りで、α7Ⅳ の EVF は、α7RⅢ、α9Ⅱ 相当ですが、α7Ⅲ よりは上位になります。
α7Ⅳ : 3 686 400 ドット
α7RⅢ : 3,686,400 ドット
α7RⅣ : 5,760,000 ドット
α9Ⅱ : 3,686,400 ドット
α7Ⅲ : 2,359,296 ドット
α7Ⅲ を使用していた際は、EVF の表示の「粗さ」 は少し気になってはいたので、ここが改善されたのはうれしかったです。
[AF について]
AF-C での被写体の追従性は、α7Ⅲ よりも粘り強くなった印象です。特に瞳AF は、α7Ⅲ よりも精度、粘り強さが上がった印象で、今まで瞳AF はバスケの撮影では OFF にして使うことが多かったのですが、α7Ⅳ ぐらいに追従性があるならば、使って撮影してもいいかな、と感じるレベルです。
この辺りは、α7Ⅳ の 「α1と同等となる759点の選択可能な位相差測距点と425点のコントラスト測距点」 と 「新画像処理エンジンBIONZ XR」 の効果なんでしょうかね。
勿論、追従している被写体が、他の物体の背後に隠れた際に追従し続ける精度、粘り強さは、α9Ⅱ と比べると、少し下がるかな、というところですが、そこはさすがにプロ機とスタンダード機の違い、というところでしょう。
とはいえ、撮影していて、スタンダード機としては、十分な追従性だと感じています。
[連写時のバッファーについて]
α7Ⅳ は明らかに増えてますね。Hi+ にしてシャッタを押しっぱなしにした際、「お、まだいける?!」 というぐらいに連写できるようになりましたね。
実際、スペックで見ると明らかで、以下はメモリーカードに CFexpress Type A を使っている場合とはいえ、連続撮影枚数は大きく違います。
α7Ⅲ : RAW+JPEG:約79枚
α7Ⅳ : RAW+JPEG: 1000枚以上
※ α9Ⅱ : RAW+JPEG:226枚
私は、SDXC UHS-II V90 のメモリーカードを使ってますが、α7Ⅲ 使っていた時よりも長い時間連写できる感覚はあります。
動きの速い動体を撮影する必要があるのがバスケットボールの試合で、連写する必要がある場面は必ずありますので、ここは撮影時にメリットになると思います。
[バッテリーについて]
α7Ⅲ はかなりバッテリーの持ちが良いな、という印象でしたが、α7Ⅳ はバッテリーが減るのが少し早くなった印象です。
同時に、使用していて熱を持つのも早いです。
私の場合、開場と同時にアリーナに入場し、試合前アップからガッツリ撮影していたところ、前半が終わった時点で、バッテリーの残量が 40% 台でした。
1 試合ガッツリ撮るとか、2 試合以上撮影する人の場合は、予備のバッテリーがあったほうが安心できると思います。
[クロップでの撮影について]
α7Ⅳ で画素数が 3300 万画素にアップした関係で、クロップした際、1400 万画素での撮影が可能です。
実際にクロップして撮影した画像を見ると、割と綺麗でしたので、少し距離を稼ぎたい場合は利用してもいいかな、と感じました。
[その他]
その他、自分が気付いたところを箇条書きします。
・露出ダイヤル (だったダイヤル) について
以前の機種では露出ダイヤルだった上部右側のダイヤルがカスタマイズ用のダイヤルに変わりました。
私はマニュアルで撮影する人で、露出ダイヤルはほぼ使わない人なので、この変更は嬉しい変更ですね。
このダイヤルに何を割り当てるかは人それぞれだとは思いますが、私は、ISO を割り当てて、ワンアクションで ISO を変更できるようにしています。
・カメラの大きさ、グリップについて
幅というか厚みが増した印象です。私はあまり気にしていませんが、持ち運び時に少し大きくなったかな、と感じる方はいるかもしれません。
グリップはα7Ⅲ よりも大きくなって、握りやすくなりました。
(私は縦グリップを使うので、ふつうのグリップを使う機会は少なめですが。)
・スマートフォンとの接続について
色々と変わり、以前より良くなったと個人的には感じました。
繋がりやすさは以前より良くなりましたし、繋がった後も、ファイルの転送は割りとスムーズに進みます。
カメラ側の電源を切ったまま、スマートフォンから接続して、画像の閲覧、転送を行う機能もあります。
(勿論、バッテリーは少しずつ消費します。)
自分は撮影の帰り道にスマートフォンに転送して確認したりするので、この機能は今後使う機能ですね。
・フォーマットについて
クイックフォーマットとフルフォーマットを選べるようになりました。
以前はフルフォーマット一択だったと思うので、お急ぎの方には嬉しい機能追加だと思います。
【まとめ】
α7Ⅲでもバスケを撮影するのに十分でしたが、あれから3年でしっかり機能的に底上げがされた「新スタンダード」の謳い文句は伊達じゃ無いですね。
個人的には、AF、瞳AFの追従性が上がったのは大きくて、ここはバスケを撮るのに大きなポイントかな、と思います。
α7Ⅲでも十分撮れますが、もうちょっと、AFが、EVFが、瞳AFが、メニュー画面が、といった部分の不満を解消したい、という人には良いカメラだと思います。
私はα9Ⅱも所有してますが、α7Ⅳは決してサブ機ではなく、どちらもメイン機として使えるな、と感じてるので、どっちも使いながら、バスケの試合をもっと撮影できればな、と思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?