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会社の期待値と本人の意思を重ね合わせられる環境をつくる|私たちの職務経歴書 ~堤 大輔

こんにちは!
マネーフォワード ビジネスカンパニー(MFBC)コミュニケーションデザイン室の塩原です。

「私たちの職務経歴書」シリーズでは、面接の場でみなさんとお会いする社員のこれまでの経歴、マネーフォワード(以下:マネフォ)になぜ入社したか、今の仕事ややりがいなどをお伝えしています!

今回は、クラウド経費本部の副本部長であり、福岡拠点の拠点長である堤 大輔(つつみ だいすけ)さんです。

モバイルアプリの開発を経験したのちマネーフォワードに入社し、23年9月から福岡拠点の拠点長も務める堤さんが、マネーフォワードを選んだ理由や、どんな方にMFBCで活躍いただきたいかなどを聞いてきました!

ビジネスカンパニー
クラウド経費本部 副本部長、福岡開発拠点 拠点長
堤 大輔

新卒でIT系企業に就職し、Androidのモバイルエンジニアとして経験を積む。当初は東京勤務であったが、2010年から出身地でもある福岡勤務に。2社目は福岡のベンチャー企業で、MDM (モバイルデバイス管理)サービスのAndroidアプリの開発や製品戦略を兼務。2019年にマネーフォワード(福岡開発拠点)に入社し、主に「マネーフォワード クラウド経費」のアプリ開発に携わる。21年6月からクラウド経費本部の副本部長、23年9月からは福岡開発拠点の拠点長も務める。

ーー前職までのお仕事内容について、教えてください。

:新卒で入社した会社はITエンジニア派遣のような働き方で、さまざまな現場を転々としていました。検証業務から始まって、次第にモバイル開発に携わるようになりました。まだフィーチャーフォンが全盛の時代で、ファイル管理やデータ保存まわりのプリインストールアプリの開発が多かったですね。

その後、スマートフォンが時代の主流になるとともに、私自身もAndroidアプリの開発に関わることが増えました。当時、iOSもAndroidもアプリ開発者がちょっとした人気職種になり、気が付けばマーケットで重宝される役割を担っていました。でも実はその頃は趣味に打ち込んでいて、仕事はあくまでも生きるための手段という意識だったんです。

そして、転職を考えるようになった大きなきっかけは、新婚旅行でした。

塩原:新婚旅行ですか?旅行先で衝撃的な出会いをしたとか?

:いえいえ、そうではなくて。小さな話なんですが、新婚旅行が決定したタイミングで、他社から派遣されていた現場リーダーに「新婚旅行なので5日間休みます」ということを伝えていたんですね。その時は「いいよ」という返事をもらっていたので予定どおり行ったんです。ただ、いざ帰国すると、さらに上の上司から「二次請けと三次請けの間で休みを勝手に決定されちゃ困るんだよね。」と言われまして。

この出来事をきっかけに、自分のキャリアを考え直しました。結婚のタイミングでもあったので、もっと生活レベルを上げたいと考えたのですが、二次請けや三次請けではIT業界の構造的に給料が上がりにくいことに気づきました。

そこで、自社プロダクトがあり、モバイルアプリ開発のスキルを活かしながら、成果を出せば評価される仕組みのある企業に転職しようと考えたんです。

塩原:なるほど、ちょうどライフイベントも重なって、これからの人生を本気で考えるタイミングだったんですね。2社めは、どんな会社を選んだんですか?

:私は福岡出身なんですが、1社めの途中で福岡オフィスを開設するということで、そのタイミングから福岡で勤務していました。なので、まずはそのまま福岡で働くことを決めました。そして出会ったのが、MDM (モバイルデバイス管理)事業を展開する福岡のベンチャー企業でした。

当時、その会社では新たにAndroid向けサービスのプロジェクトを立ち上げるところでした。リーダー希望者を募っていたので、Android開発の経験があった私は、プレゼンスを上げていけるのではと考えて立候補したんです。会社が成長段階で急速に人員が増えていて、やる気のある人はチャレンジできる環境でした。

しかし、二次請けや三次請けのプロジェクトで指示を受けて仕事をしていた私にはリーダーが務まらず、1〜2ヶ月後にギブアップ。挫折を経験したことで、まずは技術力を高めることに集中しようと考えました。

そこからコツコツと実績を積み重ね、実力を高めて徐々に認められるように。やがてリーダーを任され、製品企画を行うプロダクトマネージャーも担当。自分で企画して、コーディングもして、クライアント向けにコンサル的なアドバイスもしましたし、クレーム対応もやりました。

開発だけでなく、様々な役割を担当することで、ビジネスパーソンとして自信が出てきましたし、結果としてお給料も上がりました。この経験を経てはじめて、やりがいをもって働くという楽しさを知ることができました。

塩原:1社めでは、生きるために働いていたという堤さんにとっては、この時の経験が今後の社会人人生における転機になっていそうですね!

:はい、ただ、自社プロダクトであるモバイルアプリサービスのユーザーのほとんどがiPhoneユーザー。私はAndroid版の担当だったので、成果を出して認められるにはAndroidユーザー自体を増やしていく必要がありました。

その頃Androidがモバイルデバイス管理の仕組みをOSレベルで整備し始めていて、Googleが認定企業のプログラムを始めました。GoogleがOSレベルで提供している機能をアプリ内機能として実装できたら、認定してくれるというものです。認定を受けるため、該当機能をつくっていた海外のエンジニアと密にコミュニケーションを取ることもありました。

英語ができるわけではなかったので、日本語でシナリオを書いて英語ができるメンバーに翻訳してもらい、何を話すかを決めて臨んでいました。

こうした試みが実を結んで無事にGoogleからの認定を取得でき、Androidユーザーの増加につながりました。1社あたり数万ライセンスを獲得したこともあります。数字として結果を出したことは、自信にもつながりました。

こうして自分にできることはないかを考えて取り組み続けてきたのですが、いつしか、やれる事を全力でやり切った達成感を感じ、次のステップとして転職しようと考えました。

ーーマネフォに入社したキッカケは何でしたか?

:マネーフォワードの名前は、もともとよく耳にしていました。さまざまなカンファレンスのスポンサーになっていて、優秀なエンジニアが多いイメージをもっていたんです。また、前職で一緒に働いていたiOSエンジニアが、先にマネフォの福岡拠点で働いていたこともきっかけになりました。

そして、転職というタイミングで再度自分の人生設計を見直したいと考えたところ、改めて、人生において、お金は重要な要素だと思っていたタイミングでもありました。だからこそ、お金に事業として向き合っているマネフォに強く興味をもったんです。

最終的な決め手は、選考を通じて社員の人たちと会ったときに、マネフォのカルチャーであるRespect(リスペクト)やFun(ファン)を体現していると実感したからでした。

塩原:実際にカルチャーを体現していると思ったことはありますか?

:福岡拠点の雰囲気や、拠点長の人柄を見て思いました。

福岡拠点の雰囲気は今もさほど変わっていないと思いますが、オフィスで活発にコミュニケーションを取ったり、みんなでオフィス内のイベントを企画して実行するFunな要素が多いと思います。

一方で、そこに参加することを強制することはなく、それぞれのメンバーが、個々人の事情を尊重するRespectなカルチャーも日々感じています。出社頻度も、全社ルールとしては週1日以上となっていますが、1日の人もいれば、4-5日出社している人もいます。お互いが価値観を認め合いながら集っている拠点です。

ーー現在の仕事内容とやりがいを教えてください。

:現在はクラウド経費本部の副本部長・プロダクト開発部の部長と、福岡開発拠点の拠点長を務めています。

クラウド経費本部では、主に「マネーフォワード クラウド経費」開発のマネジメントを担っていますが、福岡開発拠点には他のプロダクトの開発メンバーも在籍していますので、そのメンバーを含めた拠点全体の管理・運営も行っています。

やりがいを感じるのは、事業がうまく進んでいたり、メンバーがやりがいをもって仕事していると思えたときです。未経験で入社したメンバーがエンジニアとしてスキルアップし、リーダーを任せられるくらいに成長したときはうれしかったですね。

ーー働くうえで大事にしていることはありますか?

:大事にしていることは2つあります。

1つは、どんな課題も自分ごととして捉え、やれることをやり抜くこと。何か課題や問題にぶつかることってありますよね。そのとき直接的に自分の責任ではなかったとしても、言い訳をするとうまくいきません。言い訳をすると結局誰にどう責任があったかを言及することになり、認識の違いを責め合うことにしかならない。結果的に仕事のスピード感も落ちます。

だから、多少なりとも関わった事なら「自分にもやれることがあったかもしれない、こんな助言ができたかもしれない」と考えたほうが、物事はうまく進みます。それに自分ごととして捉えたほうが、実現できたときの達成感も大きいんですよね。

2つめは自分が達成するイメージを持ち続けて、実現に必要なアクションプランを常に考えておくこと。これは、マネフォでマネジメントのポジションに就いたことがきっかけで意識するようになりました。

一人のAndroidエンジニアとしての期待をいただいて入社しましたが、半年後には副部長を任せてもらうことになり、いちエンジニアとしてより組織貢献の期待割合が大きくなりました。組織をつくる立場になってわかったのは、今やりはじめたことが実現するのは半年〜1年先であること。常に1年後にこんな組織になっておくというイメージをもち、そのために今何をしておく必要があるのかを考え続けるようになりました。

塩原:堤さんのマネジメントスタイルってどんな感じですか?

:基本的に受け入れるタイプなんじゃないかと思いますね(笑)。

私が大事にしているのは、会社の期待値と本人のやりたいことを重ね合わせられる環境をつくること。例えば、「マネジメント寄りの経験をしたい」というメンバーがいたら、その希望が可能な限り叶うような組織体制を組んでいく。これも、1年後の組織を見据えながらということになりますが、先を見据えたパズルを組み合わせる気持ちで組織を運営しています。

ーー今後の展望について教えてください。

:『マネーフォワード クラウド経費』というプロダクトは非常に成長していて、大規模企業のお客様が徐々に増えてきています。そのため、大規模ユーザーに安心して使っていただける息の長いプロダクトに成長させる必要があります。

例えば、ユーザーの要望にこたえて新機能をリリースすることもひとつの貢献であり、価値を発揮する方法です。一方で、大規模ユーザーがストレスなくどんな時でも使える状態を維持することもユーザー体験であり、開発側が注力すべきことでもあります。こうしたことをビジネスサイドに伝えていくことも開発のマネジメントの役割です。

塩原:大規模なユーザーが増えると、開発側で考えることも増えていくんですね。

:大規模な企業の場合、膨大なデータ量をやり取りしても快適に使えることが重要です。マネフォはTech & DesignをVALUESでも掲げていますが、テクノロジーで課題解決することは非常に大事です。

経費精算の領域では、アナログな処理をして生産性が低い状態にある企業さまはまだまだ多い。自分たちがもてる技術力をプロダクトに還元することが課題解決につながると考えています。

塩原:組織はどのようにしていきたいですか?

:多様な組織にしていきたいです。マネフォでは現在エンジニア組織をグローバル化していく方針があり、実際にグローバルのメンバーも増えています。

しかし、グローバルなメンバーが日本語を話せないことだけが特別なわけではなく、人それぞれ事情を抱えています。例えば、家庭を大事にしたい人がいたら寄り添いたいし、ライフプランとして出産に取り組みたいと考えていたら、両立しながら仕事に貢献してもらえる環境をつくりたいです。どんな事情をもつ人でも、私たちの事業に貢献できるような働きやすい環境や組織づくりをしていきたいと考えています。

塩原:福岡開発拠点は、育休を取得した男性エンジニアが多いですよね。

:RespectやTeamworkを大事にしているメンバーが多く、人それぞれの事情を考慮する雰囲気があります。例えば、子どもが熱を出して保育園から連絡が来たとしたら、みんなが快く「パパ頑張って」「わかりました。帰ってください」という雰囲気があるんですよね。それでいて馴れ合いでもなく、快く送り出してもらった人は違う形での貢献を意識しています。

ーーどんな方にマネーフォワードに来ていただきたいですか?

堤:RespectやTeamworkを大事にするというカルチャーに合う人に来ていただきたいです。

エンジニアの「こうしたほうがいい」というポジティブな改善要望や意見を聞き入れられやすい社風なので、働きやすい環境だと思います。チャレンジできる幅も広いので、臆さずどんどんチャレンジしてもらえる人にも合う会社です。

スペシャリスト志向の方はもちろん、マネジメント志向をお持ちの方も歓迎します。自分のキャリアやスキルを上げるためにどんな経験ができるかという視点は大事ですが、自分の仕事でどう事業を成長させるかという視点を持っていることも重要です。結果的に、事業貢献をすることで、自分の価値も高まっていくと思います。

ーー最後に、堤さんのプライベートについても教えてください!

塩原:1社めでは趣味に没頭していたということでしたが、何をされていたんですか?

:ダンスです。高校からブレイクダンスを始めて、当時は福岡、東京、埼玉のチームに所属し、色々なイベントに積極的に参加していました。クルクル回るような華やかな大技はあまり得意ではないのですが、音に合わせてステップを踏むのが好きです。

ただ、今はほぼダンスはしていなくて、子どもが生まれてからは、家族と一緒にいることを優先して過ごしています。

塩原:福岡拠点では、業務時間外でもイベントを開催することもあると聞きました。

:そうですね、一番大きかったのは、前の拠点長の結婚式を福岡拠点でやったことでしょうか。式場ではやらないと聞いていたので、「だったらここでやっちゃいましょうか!」ということで、オフィス5階を装飾して30人ほどでお祝いしました。

塩原:すごい一体感ですね!

:はい、盛大にお祝いができました。ただ「みんなが参加しているから、私も出ないといけない」みたいな拠点の雰囲気には絶対にしたくないと思っていて、こういうイベントの際も、参加しない人も普通にいていいですし、プライベートはいい距離感で線引きする。大事な仕事の時には、みんながTeamworkを発揮する、そんな拠点にしていきたいですね。

ーー編集後記

クラウド経費本部の副本部長として「マネーフォワード クラウド経費」の開発サイドを束ね、福岡拠点長でもある堤さんは、まさに兄貴!!という感じの方です。

ご本人も「暑苦しいくらいの ”情熱” が自分の持ち味」という通り、随所に熱い思いがほとばしるインタビューでした。

プロダクトやユーザーに対する思いはもちろんですが、特に感じたのは、一緒に働く仲間への寄り添いの気持ち。言語に苦手意識がある人もいる、家族を大切にしたい人もいる、エンジニアの道を突き進みたい人もいれば、マネジメントに挑戦したい人もいる。

そんな一人ひとりの思いを受け止め、可能な限り寄り添う。さらに、全員がお互いの思いに自然と寄り添えるようなチームにしていきたい、そんな熱い(暑苦しい?!)思いを、ひしひしと感じました。

そんな堤さんとともに働く仲間の力を求めています。ぜひ力を貸してください!