あなたがいてもいなくても
あってもなくてもいい。
たぶん、いつもの会話の中でそう言われると、きっとネガティブな意味に捉えてしまう表現。あっても困らないし、なくても困らない。つまり、「それ」の存在価値としてはそこまで高くないよ、と言われているように思ってしまう。
でも、あっても良くて、無くても良い、と考えると、「それ」は絶妙な存在感を持っているんじゃないかしら、とも思う。
例えば、カレーライスの福神漬けやらっきょうのような添え物。世の中には「福神漬けなくちゃダメ!」とか「あんなもん付けるなんて許せない」とそれぞれお怒りの方もいらっしゃるだろうが、わたし個人の立場からすると、「無くてもおいしいし、たまに福神漬け食べるとやっぱりカレーに合うしおいしいよね」ぐらいの楽な存在だ。
あなたがいないと生きていけないの!と叫ぶほどの強い気持ちを持てる人は正直うらやましい。年を取ってくると、なかなかそんな情熱は身体に内包できない。
ただまあ、いないならいないで勝手に一人で楽しくやるけど、いたらいたで一緒にいると楽しいよ、くらいの距離感を保てるなら、それは、それほど悪いことではないんじゃないか、と思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?