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雨の日の天使
雨の日は憂鬱だ。そんな日が続く梅雨が来ると思うと気が重い。
服も靴も鞄も濡れるし、洗濯物は乾かない。部屋の中も外も、空気はたっぷり水を含んで、身体が重くなる。気分だって重くなる。おまけに年を取ってからというもの、気圧が低いと頭痛を起こしやすくなってしまった。
なにか雨の日が楽しくなるようなモノを、と傘なりレインブーツなり手に入れて雨の日を心待ちにできるようにすればいいのかもしれないが、わたしはわかっている。新しい傘を買っても、何回かの雨の日のあとには、もうその傘は日常に紛れ込んでしまう。そうなってしまえば、雨の日はまた元通りの雨の日だ。
雨が降れば草木が喜ぶ、なんてメリットは心は少し和むかもしれないが、どうも物足りない。農作物への影響が、なんて言っても農業用水からスプリンクラーでばっしゃばっしゃ水撒きする時代だもの、今一つピンとこない。その水の出どころはどこだ、ということを理解していても、だ。
そう、もうちょっと自分が納得できるような、いろんなデメリットを併せ呑んでもいい、と思えるくらいの「いいこと」が欲しい。早起きは三文の得、よりもうちょっと金額を増やしてほしい。いやいやそんな、もう一声。
棚からぼたもち的なことがないと、やってらんないんっすよもう!
そんなこと考えながら道を歩いてたら水たまり踏んだよね、やってらんないっすよもう!
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