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折々のチェスのレシピ(181)受けの極意#21

下の局面は白が絶対になんらかの受けの手を指さないといけません。

第1図

例えば、ビショップとクイーンの活用を図ろうとして、ポーンをd4に上げたりすると、

こういう恐ろしい手が控えています。なぜこの手が恐ろしいかというと、ナイトが自陣に接近してきたことも無論ありますが、黒のf8のルーク、d8のクイーンの効きが一気に通るからです。また、それ以前からd6のビショップも白のキング方面に狙いをつけています。

進出したてきナイトを放置することはできず、これはルークで捌くしかありません。捌かないで別の手を指したとすると、

ここで黒のビショップがh2に突っ込んでくるでしょう。それで白のキングが助かる見込みはもうありません。

ということで、第1図において白は、

d3としない限り負けていました(g3も可)。

第1図の局面で受けの手を指さないといけないのか!と溜息が出そうになりますが、白はかなり怖い形をしています。こういう形(駒組み)は危険なんだと目で憶えておくと、こうなる前に別の手を指せるようになります。形で局面の有利不利を憶えておくことも上達の秘訣です。


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