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折々のチェスのレシピ(64)

これまでほとんど書いてこなかった最終盤の局面です。クイーンを取り合い、残りの駒でどちらが勝つかという場面です。

第1図

なぜこれまで最終盤のエンドゲームに至る局面について書いてこなかったかというと、まず例えば上の例のように、ここにまで序盤・中盤と指し継いできて、この局面に到達しないことにはエンドゲームを戦う前に勝敗が決まってしまっていることが多いからです。

上の局面は駒の損得はなく、あるのは駒組みの違いです。エンドゲームは計算のできるゲームです。次は黒の手番です。どう指していきますか?

黒は、数手進んだ時に、

この形にしたいです。白のキングが逃げた後に黒はb2のポーンを取ることができます。これで、駒得しているだけでなく、前進してくる白のポーンを黒は受け切ることができます。この局面を作ってしまえば、普通は相手は投了しますが、投了しない相手であれば、きっちりメイトしてしまってください。

エンドゲームでは第1図の時点でここまで計算(イメージ)する必要があります。やみくもにチェックを掛けたり、駒を動かしているだけでは、相手の有利な展開になってしまうこともあり得るので。


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