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折々のチェスのレシピ(258)

下の局面は黒が駒得をしているとはいえ、まだまだメイトにまでは遠い状況です。というより、悪手を指すと形勢が逆転してしまうような局面でもあります。

こうした局面で黒が考えるべきことは、相手の駒を削るか、有利な駒組みを作るかのどちらかになります。もしくは、不利にならないような手を指すことです。ここでは、c5にいるビショップの効きを利用する手筋が考えられます。

c5にいるビショップの効きのおかげで白はこのクイーンを取ることができません。しかも必至が掛かっているため、絶対に受けなければなりません。

受けの手はこれしかありません。そこで黒は、

クイーン取りを掛けます。白が安全な地点までクイーンを逃すと、h4のナイトを取ることができ、相手の駒を削ることに成功します。

今回の手筋は、白が必然的に指さなければならない手ですので、黒は確実に読み切ることができます。c5ビショップの効きを見逃すことがなければ、あとは紛れのない筋です。この手を指さないと黒は形勢を悪くしてしまいます。


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