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折々のチェスのレシピ(157)

白が初手d4、それに対して黒が初手Nf6でゲームを始める手筋は以前この「折々のレシピ」で詳しくご紹介しました。今回は少し手が進んだ局面です。

白が応接を誤るとこの形(かこれに似た形)になることがあります。ここでの黒の次の一手は、ナイトのサクリファイスです。b4の地点で駒を捌きうと、

白は負けまでほぼ一直線です。白の対応次第でいくつかの詰みパターンがありますが、以下はその一例です。

白のどこがいけなかったのかといえば、いつくか緩手があるものの、ひとつ挙げるとすれば、e3とポーンを上げたことです。これによってビショップが引けなくなり、黒がQa5とした時の選択肢を狭めてしまっています。

この手を見た時に黒は、しめしめと思わないといけません。今回の例に限らず、繰り出したビショップの効き筋(戻り)を閉じてしまった瞬間は何らかの技がかかる可能性の高い局面です。


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