見出し画像

折々のチェスのレシピ(99)

今回ご紹介するのはどちらも速攻に近い攻めが決まってしまう対局です。いずれも負けたほうがミスをしているのですが、やってしまいがちなミスですし、その意味で誰にとっても参考になると思います。

どちらの対局も、「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」を読んできた人にはお馴染みの形です。

まずは白が勝った対局からです。

次は黒が勝った対局です。

どちらも避けるべきミスの参考になると同時に、単手数での勝ち方の見本にもなっています。

急戦が決まる例は実はそれほど多くはありません。なぜなら、相手が的確に受けてくれば防がれてしまうからです。しかし、今回の上の二つの例のように、相手が受け間違うと確実に決まります。要は、相手が序盤で犯したミスを見逃さなければ、急戦が決まる可能性が出てくるわけです。急戦が決まる駒組みのパターンは、序盤戦型によって異なりますが、それぞれ数パターンしか存在しないので、自分がいつも指している戦型における急戦パターンを覚えてしまえばいいことになります。

今回ご紹介した例は、白の急戦パターンがクイーンズ・ギャンビット、黒の急戦パターンはシシリアン・ディフェンス(dファイルポーン保留)でした。どちらも、「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」で何度も取り上げてきた戦型です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?