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折々のチェスのレシピ(223)

今回は、どちらを選んでもほぼ勝ちは確定しているけれど、手数がだいぶ異なるという話です。しかし、基本的な考え方は同じです。

この局面で白はいくつかの選択肢があります。まずは、c6と進めてきた黒のポーンは放置していても問題ないことに目をつけてください。すると白は他の手を指すことができます。白にとってこの先、脅威になりそうなのが、e5にいるナイトです。このナイトを追い返してしまえば、白は当面のところ自陣の安全を確保できます。

すると、ふたつの選択肢があります。

これに対して、黒がナイトをd7に逃した後の展開が以下です(初手から途中まで)。

次に、

f4とした場合です。この後の展開例が以下です(初手からメイトまで)。

後者のほうが勝ち切るまでに手数が掛かります。ということで前者の選択肢がいいことがわかります。

今回憶えておいていただきたいのは、e5にいる黒のナイトを敵陣に追い返してしまえば、後の展開がかなり楽になるという点です。そこに気がつけば、手数に違いがあるものの、どちらの手を選んでも白が勝ちに近づきます。


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