折々のチェスのレシピ(232)
フィアンケットの悪口とまでは言いませんが、「チェスのレシピ」はフィアンケットのマイナス面を多く取り上げてしまっていますが、もちろん有効な時には役立つ戦略です。
例えば、
こんな局面になった時にはフィアンケットを目指してもいい場合のひとつです。
つまり、
g6とします。
黒は次にこの形を目指すわけですが、この前の白の手によってはフィアンケットにするのを保留して、対応したほうがいい場合もあります。また、第1図において白が別の手を指してきた場合も注意が必要です。
どちらかというと、フィアンケットは守りの性格が強く、攻めの手が遅れる傾向があります。フィアンケットを作る前にいい形を相手に作られてしまう可能性があるため、タイミングの見極めが結構難しいです。「折々のチェスのレシピ」でもご紹介しましたが、少々強引ではあるもののフィアンケットを崩すのはそんなに難しくありません。
よって、指しこなすのにそれなりの知識と経験が必要です。ただ、手筋を知っていないと困ることもあるので、どの局面であればフィアンケットが有効で、どの局面では有効でないのか、実戦や研究を通じて確かめていってください。機会があればまた「折々のチェスのレシピ」でもご紹介します。
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