折々のチェスのレシピ(168)受けの極意#8
なぜこの対局が「受けの極意」シリーズに入るのか?と思われるかもしれません。でも短いのでまずはご覧ください。
指了図の時点ですでに黒が勝勢です。これを可能にしたひとつの理由が黒の受け(守り)の手順です。
黒はdファイルのポーンを上げるのを保留しています。dファイルのポーンを上げることを保留することによって、キングが安全になるまでキングを守る意味があります。
dファイルのポーンの保留はまた、b5にビショップが来ても同じような役割を果たします。
白も黒もあと3手でキングサイドにキャスリングすることができますが、上のアニメーションgifで見たように、白はその間に黒に手を作られてしまうため、わずか数手しか指し合っていないもののすでに圧倒的に劣勢に立たされていることを余儀なくされています。
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