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折々のチェスのレシピ(477)少しだけ高度な知識をあなたに

こういう手を指すと形勢が不利になるのを承知でやってくるプレイヤーもいます。

第1図

もちろん黒はこのビショップを取りますが、そこでキャスリングを放棄したことになります。

ここから白は位を取っているポーンで黒に迫る手もありますし、

クイーンでチェックを掛けてから黒の陣地に迫る手もあるでしょう。この段階で形勢は逆転(白有利)しています。先にクイーンでチェックを掛けられても、その前にポーンでナイト取りを掛けられても、黒は難しい受けを強いられるため完璧に指せるプレイヤーは少ないかもしれません。それを見越しての白の強襲です。

なぜ白はこんな無理筋な急戦を仕掛けてきたのかといえば、第1図の前の局面の時点で黒は実はあまりいい駒組みをしていないからです。だったら急戦を仕掛けても黒は間違うのではないか?と白は考えるわけです。序盤の駒組みで黒はやや隙を見せてしまった格好だともいえます。こんなこともあるので序盤は特に隙を見せたくないものです。





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