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折々のチェスのレシピ(151)

白が調子良く攻めている(と見える)局面です。

第1図

次に白は当然のことながら、駒の枚数で優っているd7の地点を攻めたいと考えます。Nxd7としてみます。

黒はビショップを戻してクイーンの効きを消すと同時にナイト取りを掛けてくるはずです(白のナイトが助かる術はありません)。ここから先、白にこれといった手もありません。

少し局面を戻してみます。

ここから第1図までの手筋は、ソフトやAIが推奨する最善手を白は指しています。そして黒も最善手を指し続けています。ではなぜ白は局面を有利にできないのでしょうか?

答えは簡単で、それ以前に不利にしているからです。白は右からの攻めにかなり弱い形をしていることが一目瞭然です。なぜ黒のポーンの進出をこんなに許してしまったかといえば、序盤でfファイルのポーンを二つ上げていることがひとつの要因です。つまり、序盤の作りがまずかったわけです。

序盤のほんの一手が中盤をダメにしてしまうことはよくあります。


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