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折々のチェスのレシピ(245)

自己流の弊害ということについて。

白は序盤から基本的な定跡を採用せずに指し回しています。そして上の局面です。クイーンをe2などに逃せば問題はありません(手損をしていることを除けば)。しかし、相手陣に突っ込んでやろうなどと欲をかいて、

Qg5とすると、

黒はビショップを捨ててきます。

チェックが掛かっているのでつい取ってしまいます。しかし、

これでゲームセットです。

既存の定跡に頼らないで指すことも可能ですし、それで勝つことも可能です。しかしながら、一手一手相当先を読んで攻めと守りをバランスよく実現しないと、こんなふうにハメ手のような手筋の餌食になってしまいます。一手一手相当先を読んで攻めと守りをバランスよく実現するとどうなるかというと、ほぼ既存の定跡に合流します

既存の定跡に不満がある場合には、どこを改善したら指しやすくなるのか、それは何手目なのか、そこを変更した時に中盤の駒組みは大丈夫なのか、などなど少しずつ検討しつつ変化を加えていき、新しい指し方を発見するほうが強くなるのに遠いようで近いと思います。


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