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折々のチェスのレシピ(127)

今回は白と黒のどちらから眺めるか悩んだのですが、白からの視点で見ていくことにします。

下は指了図です。

この局面で白が投了しています。なんだまだまだやれるじゃないかと感じるかもしれませんが、すでに黒が勝勢です。駒の損得はありませんが、駒組みと駒の働きは黒が圧倒的に有利です。

白は序盤から消極的な指し回ししかしておらず、駒を出して行ってもすぐに追い返されてしまっています。ひとつには、センターを軽視した結果です。教訓として一局を通してご覧ください。

白は極言すると相手に脅威を与える手を一手も指していません。黒はなんの不安もなく手を作れてしまっています。序盤においてポーンで位を取らない指し方(今回の白のような)をすると、相手のポーンで圧力を掛けられるだけでなく、他の駒(ビショップやナイトなど)が展開しにくくなることが、上の例からよく見て取れます。


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