折々のチェスのレシピ(43)
自分のスコアが上がると相手も当然強くなります。すると、さまざまなテクニックを駆使しないと勝てなくなってきます。
白を持って次の一手を指してください。
ここはビショップを捨てるサクリファイスが最善手でしょう。黒のキングの守りの駒を剥がしにいきます。
ビショップを取ってきたら、
もちろん、クイーンが突っ込みます。これで詰めろがかかった黒は、受けるしかありません。
この後、白はg4としてもう一つの邪魔な黒の駒(ビショップ)を捌きます。もう勝ちが見えたはずです。
将棋の知識がある人が多いためか日本人はサクリファイスすることに臆病な傾向があるみたいです。将棋では取られた駒は相手の駒台に載って再利用されてしまいますが、チェスではそれがありません。よって、取った駒でキング周辺を固め直すことができません。
つまり、裸になったキングを守ることが難しいゲームだと言えます。相手のキングを裸にするにはサクリファイスが有効な場面がちょくちょく出現します。駒を捨てるわけなので読みの裏付けが必要にはなりますが、今回の例はそれほど難しくはないと思います。
次の手を検討する際にサクリファイスが選択肢に入るようになると攻めの幅がぐっと広がります。
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