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折々のチェスのレシピ(59)

チェスは相手のミスを待っているゲームだとも言えます。かなりスコアの高いプレイヤーでもどこかでまず間違いなくミスをします。問題は、それをミスと発見できるかに尽きます。

第1図

相手のミスというテーマなのでこれが白の大きなミスだとすぐに気がつくと思います。もちろん、

詰めろを掛けます。ビショップが効いているので、ポーンでは対応できず、

ビショップで合い駒するしかありません。

あのミスひとつであっという間に黒の勝勢になってしまいました。

第1図をあらためて見ると、

白はビショップとクイーンの筋を通したいのでeファイルのポーンを上げたくなります。ただし、この図の前の局面を評価すると、黒はセンターポーンを白に残された分だけ若干劣勢になっています。第1図の前の展開においてもう少し緻密に指し回したかったところですが、どこかできっと相手はミスをしますので、それを逃さないようにしましょう。

今回はわかりやすいように明らかに大悪手といえるミスを例にしましたが、小さなミスをミスと気づきそれを咎めることも大事になってきます。相手のミスを誘うには、自分が優勢に駒組みしていくことが大前提です。手に困った相手がミスをするというのがパターンだからです。


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