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折々のチェスのレシピ(91)

ついどちらかのルークを取ってしまう局面ですが・・・

黒は少なくともあと一手はナイトを取られることがありません。どちらかのルークは必ず取ることができます。ということは、別の一手を指すことができるということになります。

すでに黒は優勢ではあるものの、すぐにメイトできる筋はありません。白にはそれなりに駒が残っており、キング周辺も簡単には崩せません。

こういう時には、先々を見越して、相手のキングの守りを弱体化するような手が効果的なことが多いです。

白のキングの上部にあるポーンを剥がしに行きつつ、ルークもできれば筋を通そうという手です。ここで、もし、

白がどちらかのルークを逃してきたら、ここでもう一方のルークを取ればいいことになります。

そうして、しばらくお互いの手が進むと、

ひとつの進行例ですが、こんな形になっているかもしれません。キング上部にaファイルのポーンで圧迫を受けている白は、なんらかの応対が必要になり、結果として、キング上部がスカスカになってしまっています。

稼いだ一手を有効に使うと、さらに差を広げられるという例でした。


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