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折々のチェスのレシピ(309)序盤で指してはいけない手100選

これは指してはいけないとまではいえないかもしれません。でも、別の手を考えたほうがいいのは確かです。

第1図

白がQb3としたところで黒が絶対にやらないといけない受けの手を指したところです。ここで多くの白は、

キャスリングをしてしまいます。冒頭で予告したように、これが悪手だとまでは言えません。しかし、ここでキングの位置を決めてしまうと、相手に攻撃の見取り図を与えてしまうことになってしまいます。

例えば、

まずは黒はこんな手を指してきます。白は、それほどではないものの、なかなか対応が難しいです。

よって、第1図ではキャスリングに代えて、クイーンを動かす手を指さないといけませんでした。具体的には、

クイーンをc2に一旦引いて、相手の攻め手を封じると同時に、クイーンの効き筋を増やして攻めの手筋を増やしておきます。一度動かした駒(ここではクイーン)をすぐにまた引くというのは心理的に抵抗があるかもしれません。が、上図のように力を溜めるほうが後々ずっといい形を作ることができます。

また、差し迫った脅威がない段階でキャスリングをするのは、相手に攻撃の見取り図を早くも与えてしまうことになるため、展開次第ではありますが、キャスリングをしなくても済む局面であれば(あるいはキャスリングなしで戦えるようであれば)、他の手を優先させたほうがずっといい形を作れることが多いです。なお、キャスリングについては近くまとめてみようと思っています。


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