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折々のチェスのレシピ(184)

今回は序盤のよくある局面をテーマにします。それもやや詳しく。

第1図

ここまでの展開は問題ないと思います。しかし、ここで白は優勢ながら岐路に立たされます。どちらを選んでも一局ですが、ある程度の大局観が必要になるかもしれません。

まず、

c4のポーンを捌いてしまう手があります。これは単にポーンを捌くだけではなく、

黒の序盤の弱点であるf7の地点を狙う意図があります。

黒が単純にe6と受けてきたら、上のように相手陣地に突っ込みます。また、

f3のナイトを取ってきたりしても、それは一旦放置して、当初の狙いのとおり、f7にビショップでオーケーです。これで黒はキャスリングができなくなりました。

それとは別に、

第1図からe4とポーンを突く手もあります。もちろんこれは次にe5を狙っていることはいうまでもありません。

このように単純に受けてきたら、

ナイトで取ってしまえばいいですし、

このナイトが邪魔だと思い黒がc6にナイトを跳ばしてきても、このように引いておけばまた両取りが残ります。常に手番が白に回るのも有利な点です。

実戦では必ずしも今回の例のとおり進まないかもしれませんが、こうしていくつかの手筋を憶えておくと、あとはそのバリエーションになります。そのバリエーションをまたこのように次の手、次の手と研究していくと、チェスの場合、ほぼメイトまで突き詰めていくことが可能です。ただ、結構膨大ですが・・・。


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