折々のチェスのレシピ(307)序盤で指してはいけない手100選
たまには趣向を変えて白番を例にしてみます。
黒はシシリアン・ディフェンスにおいてdファイルのポーンの活用を保留したヴァージョンです。ここで多くの白が、
なぜかd4とポーンを突いてしまいます。
d5と突き返されるのを失念しています。d5の地点で駒を捌きあうと黒のほうが有利になってしまいます。
よって白はBb5などと逃げたりしますが、
黒が着々と手を作ってくるでしょう。この局面で形勢はまだ互角ですが、先手なのに互角にしかならない白のほうが損をしています。ということは、白は第1図の時点ですでに駒組みのどこかがおかしいことになります。
それを理解するには上の局面まで戻らないといけません。ここでBc4としてしまうと第1図の局面になってしまうので、ここで別の手を指していないとおかしいわけです。ここで白が指せる手は、g1のナイトをf3とするかe2とするかのほぼ二択です。その先の進行はさまざまですが、少なくとも黒の目論みを外すことができます。
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