折々のチェスのレシピ(345)中盤戦
中盤の局面ですが、すでに黒にはうまい受けも攻めもなくなっています。
次に白からはNd5という手があると見せられていますが、これを黒は受け切ることができません。上の局面を見ても、白はセンターポーンを失っており、ぱっと見てまだまだ黒が指せそうですが、決定的な瑕が黒にはあります。それは、キングとクイーンが縦に並んでしまっていることです。
局面を戻すと、
この局面で、黒はQe7としてしまったのですが、それが黒にとっての敗着だと言えます。上の局面では、
このようにしておけば黒もまだ十分に勝負になったはずです。
中盤は序盤の答え合わせだとは何度も書いてきました。中盤を互角で戦うための絶対的な前提として、序盤をうまく指す、あるいは切り抜ける技術が必要になってきます。
中盤で指しにくさを感じる時にはほぼ必ず序盤でなんらかの失敗をしているはずです。もし第3図のように指していたら、
上のような局面になっていた可能性が高く、これで中盤を迎えられれば、黒としても十分に戦うことが可能です。
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