チェスのレシピ（65）　チェスでまずスコア1000点超えを目指す人のために

中盤の局面です。

黒がやや駒得しており、どちらが優勢か判断が難しい局面かと思います。白は自陣付近にクイーンとナイトがいるので頓死にも注意する必要があるかもしれません。さて、白は次にどんな手を指しますか？

キングの安全を気にしないといけないとはいえ、白はいきなり詰まされることはこの局面ではありません。ということで攻めの手を考えてください。

Nd5が気の利いた一手です。タダでナイトを取らせる手ですが、とっても取らなくても黒にとっては厳しい手です。クイーン取りになっているので取ってくるでしょう。

そこですかさず、白はQc6とし、チェック＆ルーク取りをかけます。これで勝勢です。

もしNd5の時に黒がクイーンを逃してきても、

やはり、Qc6とします。

最初の局面に戻ると、

次の手が難しい局面ですが、白はクイーンの効き先を自分のナイトで遮っているので、そこに気がつけば、Nd5がひらめくかと思います。駒を動かそうとする時には取ったり取られたりを考えがちですが、駒の効きを通すという視点を導入すると妙手が浮かぶ場合があります。

Nd5の時にNe2でも同じような手筋になりますが、ナイトを取らせてe6の地点を開けておくと白の各駒の効きがよくなると思います。

マルセル・デュシャンとチェス